発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、テルとエイジとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

【ご報告】いま、私たちが全身全霊で取り組んでいること

いつも活動を見守ってくださり、 心より感謝申し上げます。 最近ブログの更新が滞っておりますが、 実は今、 私たちの支援現場では 国内・海外ともに「人生の大きな節目」と「事業の繁忙期」が重なり、 スタッフ一同、 全力で現場に向き合っております。 現…

人生の再スタート エイジ

私は今、とても元気に暮らしています。この月のうちには、いよいよ婚姻届けを出す予定です。来年度からは、これまでとはまったく違う日常が始まります。 パートナーはフィリピンの女性です。穏やかで、明るくて、 人の気持ちにとても敏感な人です。一緒にい…

比べない練習 青木

私たちは気づかないうちに、いつも誰かと自分を比べています。学校に通っているあの子、就職が決まったあの子、楽しそうに友達と過ごしているあの子。そして、その比較の矛先はやがて自分自身にも向けられます。「うちの子はどうして…」「私はもっとこうすべ…

昨日の小さな一歩 青木

昨日、ひとつとても小さな出来事がありました。それは周りの人から見れば本当にささやかな変化です。けれど、支援の現場では、その小さな変化こそが前に進むための大切な印になります。 長いあいだ家族以外と会話をすることがほとんどなかったある若い方が、…

「なぜ僕は変われたのか」 虎

読んでくださった皆さんは、きっと疑問に思うかもしれません。どうして僕は、あんなにも長い間いじめを受け続けたのか?と。 小学校の頃、先生は母にこう言っていたそうです。「みんなとうまく関われません。周りと仲良くできるといいですね」と。母からも何…

どこに行ってもいじめられた僕 虎

初めまして、虎と言います。お察しの通り阪神タイガースの熱狂的なファンです。その阪神の試合に今年は十五試合も観戦できて、とても満足な一年でした。日本一は来年ということで。 さて、僕はこの団体でお世話になったものです。もう15年近く前になりますね…

不登校・ひきこもり支援は“環境が9割”だと断言できる理由

不登校やひきこもりの相談を受けていると、よく「この子のやる気を出させるにはどうしたらいいですか?」と聞かれます。けれど、僕たちはいつもこうお伝えしています。「やる気よりも、まず環境です」 と。 教室に入るだけで強い緊張に襲われる。 家から駅ま…

60歳からの新しい一歩 東大

「これからの人生」を一緒に歩んでくれる人を探しています。 僕はいま、これからの人生についてよく考えるようになりました。30年近く引きこもってしまった僕は、すでに60歳を超えています。 最近は周りから「背中が曲がってきたよ」と言われることも増え、 …

それでも変わらなかった僕へ 東大

■ 自己理解によって見えた本当の原因 東大大学院の研究室で周りから叱責されても、当時の僕は自分の行動のどこが問題なのか理解できませんでした。 「教授たちは僕に嫉妬している」「研究仲間は僕を排除したいだけだ」そう思い込み、心の中で恨みを膨らませ…

長い孤独の扉を開く 東大

最も大切なことは、やはり「自己理解」だと今ははっきり思います。 でも、当時の僕にはそれがまったくできていませんでした。東大の大学院にいた頃、研究室での人間関係やコミュニケーションがうまくいかず、周囲から「一緒に研究はできない」と言われてしま…

「動けないのは怠けじゃない」青木

一般社団法人青年生活教育支援センター 主任スタッフ 青木 美久(あおき よしひさ) ひきこもりは“怠け”ではありません。脳の安全装置の話です。 今日は、親御さんから本当によく寄せられる質問をひとつ取り上げたいと思います。 それは、 「うちの子は怠け…

支援で本当に大切なこと 青木

不登校・ひきこもりの子どもたちへ支援で本当に大切なこと 不登校やひきこもりの相談を受けていると、 「この子は変われるのでしょうか」という お母様の不安に出会います。 長いあいだ動けずにいる姿を見ると、 先が見えなくなるのも当然です。 しかし支援…

方法を変えれば進める 青木

一般社団法人青年生活教育支援センター 主任スタッフ 青木 美久(あおき よしひさ) できないは一歩目 今日は支援とは関係ないようで、実はとても大切な話をします。 実は今朝、プロフィール写真を整えようとして、なかなかうまく扱えずに苦戦していました。…

また来るかな、の一言 青木

訪問支援という仕事は、実は「玄関チャイムを押すまで」がいちばん苦しい時間です。 相手が会ってくれるか分からない。不安が強くなって暴れてしまうかもしれない。怒られるかもしれない。家族の負担を増やしてしまうかもしれない。そんな思いが頭の中をぐる…

今日も届いた「助けて」のメール 青木

6時に起きて、いつも通りのメールチェックから1日が始まった。 フィリピンと日本を行き来する生活の中で、毎朝届いているのは支援に関する相談メールだ。 今日だけで3通の相談が届いていた。 ひとつは高校1年生の男の子のお母さん。「もう学校に行けそうにあ…

今日一日 青木

6時に起床。7時から東京の仮事務所で打ち合わせと、フィリピンへ送る荷物の整理を進める。 そのあと、バスで羽田空港から成田空港へ移動。成田空港に着くと、あまりの混雑ぶりに思わず「今日って何日?」と確かめるほどだった。 ちょうど高校生の修学旅行の…

「その一言が、未来の扉を静かに開いた日」 青木

今、明日の帰国の準備を終えて、静かなホテルの部屋でこの文章を書いています。今日は、思いがけない出来事がありました。 夕方、30代の息子さんを持つお母様から、一本の電話がかかってきました。「今から来ていただけませんか?」帰国前で慌ただしい時間で…

「国宝」伝道者 青木

お母さんに連れられて現れた彼は、マスクにサングラスという“ひきこもっていた子たちの典型的な外出スタイル”でした。挨拶を交わしたあと、見たい映画を尋ねました。 「国宝」 一瞬聞き間違えたと思い、「鬼滅の刃じゃないの?」と聞き返すと、彼はもう一度…

『動き始めた心』青木

初めて彼と会った翌日、僕はフィリピンに戻りました。シャルガオ島の就労支援施設――日本食レストランの様子を見て、そこで働く青年たちと交流し、またすぐ日本に帰国する予定でした。その間もお母様とはメールで連絡を取り続けていました。 すると、訪問した…

『今と言えた日』青木

翌日の午前、お母様から一通のメールが届きました。「息子が『今度はいつ来るの?』と聞いてきました。なんと返事をすればいいでしょうか?」 前日、玄関の向こうで息を潜めていた彼。その彼が、自分からそんな言葉を口にしたことに、まず驚きと希望を感じま…

初めて心が動いた日 青木

彼と初めて会えたのは今年の8月でした。そこに至るまでには、いくつもの小さな壁がありました。 中学から不登校になり、通信制高校も続けられず、家庭にひきこもって過ごしてきた彼。診断名は「選択性緘黙」。唯一のつながりは、お母さんとのスマホのメール…

小さな一歩が動き出す時 青木

中学から不登校となり、通信制高校に進学するも中断。以来、家庭の中にひきこもって過ごしてきた少年です。診断名は「選択性緘黙」。家庭では、お母さんとのやり取りは携帯のメールだけでした。 今年の5月、お母様からご相談のメールをいただきました。何度…

ここなら、もう一度やり直せる

日本で人の目が気になり、動けなくなってしまう若者たちがいます。家から出られない。人と話せない。自信がなく、未来が見えない。僕たちも同じ経験をしてきました。 だからこそ、たどり着いた答えがあります。「知らない場所に行くと、人はもう一度やり直せ…

頑張れなかったのではなく、苦しかっただけ 東大

テレビに東大の同級生が出ていました。少し悲しくなりました。 40年前、私は東京大学のある研究室に所属していました。そこは当時、国をあげて力を注いでいた最先端の分野で、常に「海外に遅れてはいけない」という緊張感が漂っていました。研究室全体が張り…

訪問支援始まっています

訪問支援のご案内 私たちは、日本全国どこへでもご依頼があればご自宅に訪問し、お子さんやご家族と直接お会いしてサポートを行っています。 毎年3月・4月は、季節の変わり目とともに環境が大きく変化する時期です。ひきこもりや不登校の状態にあるお子さん…

「小さな一歩と、大きな感謝を」

エイジさん今年もサンタになりますか? 今週もたくさんの出会いがありました。日本から相談をくださったお母さん、初めて面談をしたご家族、そしてフィリピンの地で新しい挑戦を始めた若者たち。 ひとりひとりの中に、小さな変化や前進が確かに見えた一週間で…

誰も知らない場所で

他人の目が気になるから、ひきこもった僕たちです。 家から出ることさえ出来なくなった僕たちです。 外に出ると、誰かの視線や言葉が気になって、息が苦しくなる。 だから、部屋の中が一番安心できる場所になってしまいました。 でも、自分のことを誰も知ら…

“いつ会う?”―そこからすべてが始まりました 青木

中学から不登校となり、通信制高校に進学するも中断。以来、家庭の中にひきこもって過ごしてきた少年です。診断名は「選択性緘黙」。家庭ではお母さんと携帯のメールでのみやり取りをしていました。 今年の5月、お母様からご相談のメールをいただきました。…

好きが未来をひらく   東大

その少年は、生きものが大好きだと言ってくれました。 ビオトープを見るのも好き。潮だまりをじっと見つめて、そこに生きる小さな命を観察するのが楽しいのだそうです。道に生えている草を見つけては、「これ、食べられるのかな?」と調べてみる。そんな姿に…

「うまく関われない子に、もう一度チャンスを」

生物に強い関心を持つ少年がいます。しかし、その情熱とは裏腹に、学校でも放課後デイや居場所でも、うまく周りと関わることができず、孤立してしまっているのです。 初めて会う前、私は「生物に強い関心がある」と聞いても、せいぜい雑学程度の話なのだろう…