私は30年間ひきこもりました。
ひきこもっていた時に、私は「生まれてきた意味がない。」と自問自答していました。
「生まれてこなければ良かった。」
「せめて献体でもして、他の誰かの役に立ちたい。」
「早くこの世からおさらばしたい。」
30年間、毎日そんな気持ちで過ごしてきました。
でも、今は違います。
こんな私でも誰かの役にたてるということがわかったからです。
昔から定期的に小学校を訪問して、小さなお手伝いをしてきました。
皆さんから送っていただいた古着やおもちゃを貧困地区の小学校の子どもたちに渡すのです。
みんな目を輝かせて、私の方を見ます。
古着と言っても日本の皆さんは大切に着ていますので、こちらの人たちからすると新品に近いのです。
日本から送られてくる古着は、世界で1番綺麗な古着だとあるNGO団体の人が言っていましたね。
そんな古着をもらって子どもたちは、歓喜のあまり、踊ったり、私に抱きついてきたりします。
私は驚きましたが、後から泣いてしまいました。
私は障害を持っていて、動作がとても遅くて、みんなから嫌われていました。
30年間ひきこもった後で、家から出たら昔よりひどく差別を受けるようになりました。
それも私が悪いと思っています。
でも、フィリピンにいると、こんな私でも仲間に入れてくれるんですよ。
古着を配り終えた後、子どもたちが私に近寄ってきて、遊ぼうと言ってくれるんです。
涙が出てしまいました。
日本でもこんな風だったら良かったのにと思うのです。
日本ではうまくいかなかった私ですが、フィリピンに住んで友達もできたし、色んな人から「遊びにこないか?」「食事を食べないか?」と誘われます。
日本は素晴らしい国です。
医療。食事。安全。
それらのサービスを格安な値段で受けられるのですから。
フィリピンはすでに物価が高騰しています。
日本よりも高いと感じることもあります。
今後はますます住みづらい国になっていくと思います。
しかし、私は日本には戻れないのです。
このフィリピンで余生を過ごします。
そしてここで私は幸せになります。
古着や文房具を送ってくださる皆様、本当にありがとうございます。
あなたの優しさは、フィリピンの子どもたちにそしてこの私にも届いています。
これからもよろしくお願いします。
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