ひきこもりからの回復と言った場合、人それぞれ思うところは違うんだなと思っている。
簡単にいうと、友達との付き合いができて、就職や結婚をして初めて回復だと思っている人たちがいる。
僕なんかがそのタイプです。
その一方で、ひきこもりの人達のための居場所に行けて、そこでみんなと楽しく交流ができたら満足だと考えている人もいる。
それが彼らの回復らしい。
以前ビデオで見て本人たちがそう話していたから。
しかし、世間一般は僕の考えのような人が圧倒的に多いと思います。
だからひきこもっている全ての人に就労を要求するんでしょうね。
まあ、働けない体なら、福祉を利用して生きていければ良いことになっているけど。
しかし、働ける体力があるのに気持ちの問題で、働けないという選択をした人達は世間が中々理解してくれないので、大変だろうなと僕は思う。
で、今問題になっているのは、働きたいのに、他人が怖くて社会に出られない人達の問題なんですよね。
人と関わりたくないという考えで、ひきこもっているならその様な人達を問題にする必要はないです。
僕らにできることと言えば、そんな考えを受け止めるしかないでしょ。
ひきこもりの問題を十把一絡からげに考えてしまうから問題を複雑にしているのです。
違う価値観の人達もいて、違う価値観を受け入れるしかないでしょ。
昔、色々なひきこもり支援団体のブログやYouTubeで、回復したという人達の映像を見たんだけれど、やっぱり居場所に行けてそれで回復したと本人が話している内容がほとんどだった。
無理だよね。20年、30年もひきこもっていて、いざ、家から一歩踏み出せても、数年程度の支援では、せいぜいアルバイト程度の仕事でしか働けないよね。
でも、それはとても不安定な状況でしかないわけです。
親亡き後、僕はどうすればいいんだろうと悩んでいた。
小学校から不登校だった僕が、社会復帰するなんて不可能だと思っていたから親が死んだ後のことが不安で仕方がなかった。
母親は色々な相談会で相談していたんだけれど、多くは「障害者手帳や先々生活保護を支給して生きていけば良い。」とアドバイスをもらっていた。
そして、そんな話をドア越しに僕に話すんだから、僕は暴れたわけなんです。
僕はみんなと関わりたい。働いたり、恋をしたり、色々な人と出会って色々な経験がしたかったんです。
居場所に行って、同じような仲間とワイワイガヤガヤなんてまっぴらごめんだな。
僕はそう思うだけで、彼らは彼らで良いんですよ。
ただそれだけの話です。
彼らも言うでしょね。
「テルみたいなひきこもりが全てじゃないんだって。」
「ひきこもりを十把一絡に考えないでください。」ってね。
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