発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

ひきこもり10年間。今34歳。フィリピンで大学生になる!!

f:id:smilehousejapan:20191113163003j:plain

1年間訪問しても会えると言う自信はなかったです。


 

 

 

彼は高校をなんとか卒業しました。

 

 

大変なのは勉強ではなく、周りの生徒との関わりでした。

関わりたいけれど、うまく関われないのです。

ですから、高校時代は毎日が不安だったらしいです。

 

 

しかし、なんとか卒業までは頑張りました。

卒業後は大学に通学を考えていましたが、不安が強くなり断念しました。

 

 

アルバイトに挑戦しました。

いくつか受けましたが、うまくいきませんでした。

 

 

 

最後に挑戦したのが、居酒屋の調理でした。

調理は1人で黙々と注文を作るだけなので、自分の特性にあっていたと言っていました。

 

 

 

調理師がベラベラ喋るよりは、無口でも手が早いほうが良いのでしょうね。

しかし、次から次へと若い人たちがアルバイトでお店に入ってきます。

調理場にも入ってきました。

 

 

 

それで、不安が強くなり、アルバイト先に行けなくなった彼です。

正社員として働く自信はないので、またアルバイトを探して働きましたが、やはり不安が大きくなってやめてしまいました。

 

 

 

それから10年間ひきこもってしまいます。

 

 

「ひきこもっています。」と言いながら、友達とカラオケに行ったり、ドライブに行っている人がいます。

それはひきこもりではないですね。

 

 

厚生省は〈社会的ひきこもり〉と言う言葉で今問題になっている〈ひきこもり〉を定義しています。

 

 

 

彼は、10年間家族とも一切話をしていないのです。

「そんなバカなことがありますか?」と講演会などで、質問されることが多いのです。

しかし、よくある話です。

 

 

昼夜逆転の生活。

みんなが寝静まってから、台所で朝まで過ごす。

そんな生活を10年間。

 

 

私たちはそんな彼の部屋を1年間訪問し続けました。

1ヶ月に2度訪問したのです。

しかし、何も反応がありません。

f:id:smilehousejapan:20170106111503j:plain

サンタの格好をしたのはいいけれど、結局見てもらえなかったから残念。



 

何も反応がないまま、1年間も訪問し続けることはかなり疲れてきます。

 

 

「こんなことをする時間があったら、支援に繋がった人たちに時間を使ったほうが良いのでは。」

そんなことを思う時もありました。

 

 

 

しかし!!

私たちの努力が実る時がきたのです。

 

 

「1年間話をし続けて、聞いてくれてありがとう。次回が最後の訪問になります。」

 

 

「家にいたら、不安が強くて、外に出られないのはわかっていますよ。だから、僕たちと一緒にでましょう。強制することは一切ないです。君が幸せになるために、全力で支援します。」

 

 

 

「ここにカバンを置いておくから、下着3枚とTシャツ3枚と何か自室からもって出たいものがあったら、それもカバンに入れてください。夜の10時に迎えにきます。両親には、その時間、隣町にいてもらうことにしたので、会う必要もありません。ジーパンを履いて待っていてください。」

 

 

 

大きな車をレンタルして、彼の家に夜の10時に着きました。

車の窓にはスモークのフィムが貼ってあります。

彼には、事前にマスクとサングラス、手袋を渡してあります。

 

 

20017年10月7日午後10時彼の部屋をノックしました。

「サポートセンターの東大です。迎えにきましたよ。」

 

 

「はい。」

扉の中から小さく声がしました。

初めて聞く彼の声でした。

 

 

明日に続きます。

 

 

下記バーナーのクリックを押してください。

ご協力をお願いします
日本ブログ村に参加しています。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へ
にほんブログ村

 

 

いつもご協力をありがとうこざいます。

    1位でいると新しい人たちが訪問してくれます。

          クリックをお願いします。