エイジさんと電話で話をしました。
後半はメールにしました。
エイジさんにとって、話し言葉より書き言葉の方が良いらしいです。
彼は、落ち込んでいました。
スタッフや青木さんから色々と指摘を受けたからです。
エイジさんと青木さんからから聞いた話をまとめて載せます。
エイジさんは今、青木さんやスタッフたちと会話の練習をしています。
午後からスタッフAさんと散歩に行ったのです。
スタッフBさんが、散歩から帰ってきたエイジさんに話しかけました。
「エイジさん、どこに行ってきたの?」
「散歩です。」
「どこに散歩に行ってきたの?」
「ビーチ。」
「ビーチのどこを散歩したの?」
「橋。」
「橋を散歩して何か気づいたことがありましたか?」
「カニがいました。」
「どんなカニですか?昨晩は満月で、カニが陸地から海岸に移動するので、多くのカニがみられましたよね。」
「その大きなカニがいたので、それをみていました。」
「橋は観光客がいっぱいいましたか?」
「・・・・・」
「観光客とサーフィンをしている人とどちらが多かったですか?」
「観光客です。」
「そこであなたは何を感じましたか。」
「サーフィンをするために、体力をつけないとと考えていました。」
今のことをつなげて会話にするのです。
これから会話の特訓をしていきます。
「何か言いたいことがありますか?要望とか質問とか?」
「いつになったら私は大丈夫だと思われますか?」
「その質問は青木さんにしてください。でもそんなにはかからないと私は思いますよ。」
そのことをエイジさんは青木さんに質問しました。
「エイジさん、あなたはどう思うの?」
「あと2年ぐらいですか?」
「2年後か?私はこの世にいないかもしれないよ。今年いっぱいでなんとかしないといけないね。」
今年いっぱいでなんとかしないといけないと言われて、それはとても難しいことだと感じたエイジさんです。
「私は、30年間誰とも話をしていません。親とは飯、風呂、早く寝ろ。それに対して、おおとかああで返していた私です。」
「どう話せば良いのか、何を話せば良いのかわからない。」
僕はエイジさんに言いました。
「あなたは書くことはできますよね。何もかもができないわけではないですよ。できないこともたくさんあるけれど、できることもあるから、それを伸ばそうとしてくれているんですよ。」
「ありがとうございます。諦めたらおしまいです。みんなの輪の中に居続けたいです。一人はもう絶対に嫌だ。」
以上、支援の現場からお届けしました。
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