飛行機に乗れたのかどうか?
何度電話しても出ない東大さんです。
何が起こっているのか皆目見当がつきません。
乗れなかったら、すぐに次の便のチケットを購入しないといけないのです。
やっと電話がつながりました。
「東大さん、今どうしてますか?」
「はい、機内にいます。」
「・・・・!!」
「僕と青木さんは、乗れたのかどうか?本当に心配であなたの報告を待っていたんですよ。」
「連絡をしてくださいよ。」
「・・・」
「東大さん、聞こえますか?」
「あっ。いや、その。・・・・」
離陸したので、電話を切ったのでしょう。
2時間後、東大さんからメールが入りました。
「マニラに到着しました。まだ機内です。」
「ターンテーブルで荷物を待っているところです。」
「配車アプリで車を手配しました。あと3分で車が来ます。」
あああああ、報告には何が必要なのか必要でないのかがわからない東大さんなのです。
これは今に始まったことではないらしいです。
青木さんによれば、3年前から同じだそうです。
取捨選択ができない東大さんなのです。
だから、大学院の研究室でも同じような光景が繰り広げられていたんだと思うのです。
周りから怒られる。
でも、何も改善しない東大さんは最終的に研究チームから外されたということです。
で、僕は思ったんですよ。
「東大さんの家族の人、彼のこの状態がわかりませんでしたか?」と青木さんに聞きました。
「テルさんのご両親はあなたのおかしさに気づいていたのかな?」と青木さんが答えるかわりに僕に聞きました。
「僕の両親はこれはちょっと普通じゃないと気づいたのは、中学が終わる頃くらいでした。」
青木さんによれば、それでも早く気づいた方らしいです。
「簡単には気づかないよ。親のせいではないんだ。」と青木さんは言いました。
「それに東大さんは、今まで支援してきた中で特に特性が強く出ている人だと思うよ。
普通これほどの状況の人は支援に繋がらないよ。
ただ、家でじっとしているだけだと思うよ。」
「だから、ひきこもりから一歩踏み出して、なんとか幸せになろうとしている東大さんの回復への歩みはとても大切なんだよ。」
東大さんの状況を知ること。
そしてそれを元にして、東大さんの幸せを一緒に考えていくこと。
それから幸せになれるように支援をしていくのです。
東大さんへの支援はこれからも続いていきます。
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