私の母親は、私のことを愛してくれていました。
東大大学院まで進んで30年間もひきこもってしまった私を否定せずに、ただ受け止めてくれたのです。
母の愛情を感じることは私の幸せでした。
しかし、私は30年間ひきこもってしまったのです。
ひきこもっている私に母がしてくれたことは、知り合いの人に訪問を1度お願いしたことだけです。
その時、私は恐怖から2階の部屋の窓から脱出し、屋根に隠れていました。
ブンさんという30歳手前の青年が、今、ブログを書いてくれています。
今年の6月からフィリピンの大学に入学し、毎日勉強に励んでいます。
彼は小学校4年から学校に通えなくなりました。
そして10数年ひきこもってしまったのです。
今は、「大学に通いながら、幸せだ。」とブログに書いてくれています。
そんな彼でも、時々ひきこもった10数年のことを思い出し、ひどく後悔するのです。
あの時、母親がなんとかしてくれていればと!!
不登校、ひきこもりの子どもたちの1番身近にいるのはお母さんです。
そのお母さんになんとかして欲しかった私たちです。
今まで支援してきた全の人たちから、同じ答えが返ってきます。
「お母さんになんとかして欲しかった。」と。
私達支援者ももちろん日夜支援に奔走しています。
しかし、もっとも大切な支援者と支援を受けるものとが信頼関係を築くことがとても難しいのです。
私達は支援に繋がれば、その時点ですでに回復の8割近くにまで達していると判断しています。
しかし、当事者と信頼関係を築くことがとても大変なのです。
その時点で、お母さんの方が、私達支援者より当事者の身近にいらっしゃるのです。
そんなお母様方が、当事者の支援者になってくださればと私達はいつも思っています。
お母様が支援者になってくだされば、経済的な負担もとても軽くなります。
私達はそう言う意味で、お母様方を応援したいのです。
もちろん、育てにくいお子さんを長年支えてきて、これ以上のことを要求するのは無理だという状況のお母さんもみえるでしょう。
そんなお母さんは、すぐに外部の支援に頼られた方が良いでしょう。
しかし、まだなんとか子どもに向き合えると思われるお母様は、ぜひ、今一度頑張ってみませんか。
そんなお母さんを応援するために、私達は、現在色々と方法を考えています。
どれだけお役に立てるかわかりませんが、少し期待していてください。
来年度1月からスタート予定です。
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