発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

今まで生き続けていられた理由。山田

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音楽の授業での発表会は、2回に渡って行われた。

1人3分程度の持ち時間だった。

 

 

僕は2回目の最後の方の順番だった。

2回目に家からギターを持っていった。

 

 

クラスの同級生が「山田もギター弾くの?見せてよお前のギター」と言ったので、みんなに見せた。

 

 

「おい。こいつのギター、クラッシックギターだぜ。」

みんなが笑った。

僕も愛想笑いをした。

 

 

 

この時、ギターには2種類あることを初めて知った。

そして、僕だけがクラッシックギターということがわかった。

 

 

僕の家にはテレビがなかった。

父親がテレビを見ても意味が無いという考えだった。

だから、歌謡曲も何も知らなかった。

 

 

クラスの男性は、みんなフォークソングというのを弾いていたことを後で知った。

だから、みんなが僕を笑ったのかと後になってわかった。

 

 

それで、弾く前に気持ちが落ちてしまいました。

弾いてもみんなはびっくりするどころか、きっと笑うんだろうなと思ったから。

そう感じたので、いつもより余計に死んでしまいたいと思った。

 

 

僕の前に1人の女の子がフルートを吹きました。

音楽の先生が絶賛しました。

彼女は音楽の先生のお気に入りだということをみんなは知っている。

 

 

彼女は中学1年で、ブラスバンドの部長をしていた。

それはフルートでなんかのコンクールで入賞したからだ。

フルートの音が小さいので、僕はあまり感動はしなかった。

 

 

 

僕の番が来た。

「えっ?山田はギターを弾くの?」と先生が小馬鹿にしたような表情を僕にした。

 

 

言いたいことはわかっている。

「お前みたいなリズム感が無い人間が!!」だろ。

 

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♩ ♬ 🎶  以前に手を叩いて音符を表現するテストがあった。

 

 

「タン、タン、タタンタ タタタ」そんな風に手で叩く。

僕はできなかった。

全くだ。

 

 

できなかったのはクラスで僕だけだった。

死にたかった。

もういいだろう。

勘弁してくれ。

 

 

そんなに僕をみんなの前で笑い者にしたいのか!!

 

 

 

「そんなリズム音痴バカがギターを弾くだと。」

音楽の先生の心の中が読めていた僕。

 

 

みんなの期待通りにめちゃくちゃ弾こうかと考えた。

そんな時に、ギター教室のおじいさん先生のことが浮かんだ。

 

 

僕が弾きやすいように、わざわざ楽譜を簡単にしてくれたんだ。

前日に僕を励ます為に電話もくれた。

だから、おじいさん先生の為に弾こうと思った。

 

 

僕が弾く前のクラス。

ざわついている。

笑うのを待っているんだろうな。

 

 

でも、そんなことは関係ない。

「君はすごいよ。4ヶ月でここまで弾けることができる人はそうはいないよ。」

おじいさん先生の言葉を思い返して、自分に言い聞かせた。

 

 

弾き始めたら、教室が静まり返った。

女の子が、「すごい」と発した言葉が耳に入った。

3分を過ぎても弾いてやる。

 

 

時間なんか関係ない。

どうだお前たち!!

そんな気持ちになるのかと思っていたら、そんなことはどうでもいいやと思った。

 

 

弾き終えたら、教室が静まり返った。

「とてもうまいです。素晴らしいよ、山田。」

学校で生まれて初めて数学以外で褒められた。

 

 

席についたら、たくさんの生徒が僕を見ていることに気づいた。

 

 

とてもとても嬉しい1日。

そのことを昨日のように覚えています。

 

 

死にたいと毎日思っていた僕が、死なないでいられたのは、この出来事があったらだと今は思っています。

 

 

 

 

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