僕は昔、女性だった。
正確には、女性になりたがっていた。
そういう表現が正しい。
年齢でいうと10代の頃、女性になりきっていた。
口紅をつけ、ウイッグをつけ、メイクアップ道具を一式揃えていた。
ブラもしていたし、パンティも履いていた。
フィリピンでは、見た目、男の僕でも平気で女性コーナーに入ってあれやこれやと見る事ができる。
でも、初心者の僕には何を選べば良いのかわからなかったので、女性スタッフに一緒についてきてもらって、色々と教えてもらった。
勘違いされては困るので、最初に言っておきますが、サポートセンターが積極的に僕を女性にしたわけではない。
違うのです。
僕は「性」で混乱していた。
その状況をはっきりと理解し、受け止めてくれたのは青木さんだけだった。
家族も、お世話になったカウンセラーや精神科医も否定こそしなかったが、理解はしていないことは僕にはよくわかった。
そんな中、あの人はとにかく僕の話に耳を傾けようとしてくれた。
「君の気持ちを知りたいんだ。」
そんな言葉をかけてくれた。
一生懸命理解しようとしてくれる人が、1人でもいたら誰でも生きていけると僕は思う。
青木さんだけではなく、スタッフの人たちも僕のことを気持ち悪がらずひとりの人間として接してくれた。
今、思い出すと本当に心からありがたいと思います。
10代の頃、僕は壊れていたんです。
どうしていいのかわからなかった。
自分の存在に悩んでいました。
僕は今、彼女らしき人がいます。
自分でそう思っているだけなのかもしれないから、そういう表現にしています。
女性が好きなんです。
でも小学校の時から、同級生の女子からからかわれたり、いじめられたりしていたので、女性が怖かったです。
いつしか、頭の中で弱々しい自分を女性に例え、「そんな私の所にかっこいい男の子がきてくれる。」
そんなことを想像するのが楽しくなっていました。
いつしか、僕は私になっていたのです。
「弱々しい私を助けてくれる素敵な彼氏とそのうち出会う。その時までに私は彼にもっと気に入られるようにしておきたい。」
それが僕をもっと女性化に進めたのです。
今になって、マルさんの助けもあって過去を理解できます。
そんな僕がどうして男にもどったのか。
自信をつけたからです。
自信はすぐにつくものではないです。
長い時間をかけて、様々なことをやり、そのことで周りから承認を受けていく。
簡単に言えば、そういうことです。
考えてみれば、僕はひきこもっていたから何もしてこなかった。
何もしないならば、自信なんか何もつかないですよ。
誰も僕を知らないところで、僕は新しく一歩を踏み出した。
スタッフに日々寄り添ってもらい、1つ1つの出来事を丁寧にやり通していった。
失敗をたくさんした。
日本でひきこもっていた時、失敗はしたくないから、新しいことは何もしないと決めつけていた。
でも、フィリピンでたくさん失敗できたのは、いつもそばに誰かが寄り添ってくれて、1つ1つ丁寧に説明してくれたから。
失敗したままではなかったからです。
これがとても大きかったな。
誰も僕の女性的な部分には触れずに日々僕は歩み続けた。
気づいたら、僕はブラを外し、口紅を落としていた。
今、僕の1番の想いは、彼女らしい女性に正式に「付き合ってください。」と言えることです。
頑張ります。
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