発達障害が問題なのではないのです。
問題なのは、多くの人が当然できることを僕ができないこと。
多くの人が、知っていることを僕が知らないこと。
僕は学校や職場、家庭で、他の人たちとうまく関われなかったのです。
そのことが問題なのです。
5年前からサポートセンターで支援を受けた僕です。
30年間ひきこもっていた僕は、生きづらさを強く感じていました。
しかし、その生きづらさの正体が何かを30年間理解できずにいた僕です。
僕の担当は青木でした。
支援が開始されてすぐに、プログラムを通して、色々なことをやらされました。
しかし、残念ながら、全てうまくいきませんでした。
そして、青木に言われたのです。
「このままでは、社会に戻ることはできないです。失礼ですが、育て直しのようなところから始めさせてもらうので、了解してほしい。」と。
そして、僕への支援は、朝の洗面から始まったのです。
鏡をよく見て、鼻毛、耳毛、眉毛、ヒゲのチェック。
歯磨きは、1本、1本このように丁寧に磨きましょう。
脇にはデオドラント。
香水もつけましょう。
爪は、毎日チェックすること。
よれた靴下は処分、処分。
靴は2、3日で履き替える。
ローテーションが必要です。
雨に濡れたら、新聞紙で乾燥です。
風呂に入ること。
体を丁寧に洗うこと。
服は毎日着替えること。
洗濯の洗剤、柔軟剤は適量に。
適量というのは、商品の後ろにこのように記されているから、見てやってみてください。
ダメですよ。
洗濯槽をじーっと覗き込んだら、目が回るでしょう。
(面白いから、つい覗き込んでしまった。)
わかりますが、気をつけてください。
実際、長く覗き込んでいて、目が回って倒れ込んだ人が過去にいましたよ。
他の人が食べている側で、ほうきで掃いては、ゴミが舞ってしまうからダメですよ。
「ほうきをコントロールしているから大丈夫です。」って?
「1階のメールボックスにヤマトからの知らせが届いているから見てきてください。」
とお願いされました。
「見てきました。ヤマトから不在者通知書がメールボックスに入っていました。」
「はい、ありがとう。」
「うん、不在者通知を渡してください。」
「え!!取ってきていませんよ。だって見てきてくださいって言ったじゃないですか。」
あなたは話を聞いて笑いますか?
笑うあなたには関係のない話しでしょうね。
笑われる僕たちは、何がなんだかわからないのです。
わからないまま、1日、1ヶ月、1年と過ぎていくのです。
もう疲れたんですよ。
そう、生きて行くことに疲れ果ててしまいました。
「この役立たずが!!」と言われたことは一生忘れられません。
「はあ?お前バカか?」
「はい。バカですから、もう怒るのはやめにしてもらっていいですか。」と何度言いたかったことか。
そんな話を支援者の僕たちに泣きながら話してくれる彼らです。
問題がなんなのか。
そして、彼らはどうすれば良いのか。
それらを的確に理解してもらえるように、伝えることが僕たち支援者に求められていることなのです。
だから・・・・・・。
♩〜 発達障害?
♩〜 でもそんなの関係ねえ。そんなの関係ねえ。
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