発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

おかあさん、おかあさん、僕怖いよ。山田

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小学校の入学式。

小学校の正門へと続く道はくねくねとしていた。

角を曲がると正面に正門が見えた。

 

 

正門に続く道には桜並木があった。

その日のことはよく覚えています。

天気は快晴だったけれど、風がとても強かった。

 

 

強い風に煽られて、桜が大きく揺れていた。

 

 

小学生の僕は桜が怖かった。

桜を見た僕の体は金縛りになってしまった。

「どうしたの?」とおかあさんが僕に聞く。

 

 

でも、こたえられない。

 

 

小学生の僕は、力を振り絞って正門までたどり着いた。

正門をくぐるとそこにはたくさんの人がいた。

たくさんの声が耳に入ってきて、パニックになった。

 

 

顔がひきつっていく。

頭の後ろ側の皮膚が上に引き上げられる。

後ろを振り向いたら、満開の桜が風に煽られて、大きく揺れている。

 

 

それはまるで、巨大な怪物の様に見えた。

「おかあさん、おかあさん、僕怖いよ。家に帰りたい。早く帰りたい。」

 

 

おかあさんは知り合いの人と挨拶をしている。

僕は体が震えた。

 

 

 

そして、おしっこを漏らしてしまった。

「山田さんの奥さん、お子さんが大変よ。」

 

 

「◯◯どうしたの?あら、まあー。どうして言わないの。困ったわね。他のおかあさんたち笑っているじゃない。」

 

 

僕は泣いた。

そして、今来た道を帰っていく。

 

 

それから、小学校にはいけなくなった。

 

 

青木さんが僕に言った。

「桜が怖いんだね。」

「はい。」

 

 

「僕も桜は怖いけれど、山田さんはどんなふうに怖いの?」と青木さんが聞いてくれました。

そう聞かれても、うまく表現できないので黙っていた。

 

 

 

「例えば、とても綺麗で優しそうな女性。でも背後に鋭利な刃物を持っているんだ。そして相手が安心したところで、・・・・・・」と青木さんが言ってくれた。

 

 

僕は想像してみた。

そしたら、その表現は理解できたし、僕の怖さはそれに近いとも思った。

 

 

桜は怖い。

「『桜の木の下には死体が埋まっている。』と書いた文学者がいるんだよ。君の感性は素晴らしいさ。」と青木さんが褒めてくれた。

 

 

「おかあさん、おかあさん、僕怖いよ。小学校1年の君が泣いているんでしょ。」

「何か彼に言ってあげればいいんじゃない。」

 

 

「はあ?」

 

 

 

「小学校1年の時のあなたの記憶が、繰り返し、繰り返し思い浮かぶんでしょ。」

「彼は何かを求めているんじゃないの」

「僕は安心を求めていました。」

 

 

 

「彼に向かって、何か言ってあげられるとしたら、何て声をかけてあげられるかな。」

「難しく考えないで、頭の中にあることを言葉にすればいいんだよ。声にだして言ってごらん。」

 

 

 

「大丈夫だよ。もう大丈夫。心配ないからね。」と僕。

 

 

「そうなんだ。もう心配する必要は何もない。明日に向かって、毎日必死にやるだけ。」

「一緒に楽しくやっていこう。」

 

 

そういって、青木さんは又違う場所に移動しました。

 

 

目を閉じて考えました。

心の中で2つの声が対立しています。

 

 

「大丈夫だよ。よかったね。」と「気のせいだ。大丈夫なわけがない。」と。

 

 

でも、気のせいか「大丈夫な気がするの」方が大きくなっているかな。

 

 

「自信をつけるしか解決方法はない。」とスタッフから言われています。

自分だけが自分を変えられる。

 

 

また明日から1日を大切に挑戦していきます。

 

 

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