朝食をゆっくりと食べるのが好きですね。
事務所で報告会と打ち合わせが終わって時計を見ると日付が変わってしまっていた。
「おやすみなさい。」の言葉を残して、ぼくは自分の部屋に戻る。
明日は通っている学校で朝1番でテストがある。
朝食はおにぎりか何かで簡単に済ませようと近くのコンビニに行った。
コンビニで商品を選ぶ時間はぼくにとっては楽しい時間だ。
色とりどりに並べられている商品から興味があるものを手に取り眺める。
そんな時間がぼくは好きだ。
ふと、数時間前に訪問した人に対する提案が頭の中に浮かんだ。
「とにかくメモを取りなさい。」BYツルピカドン
すぐにメモに取った。
書き出してみるとたいした案でもないことに少しがっかりする。
そういうことってときどきありませんか?
「いらっしゃいませ」
ぼく以外だれもいないコンビニにお客さんが入ってきた。
しかし、そのお客さんの様子が変だ。
ぶつぶつ、独り言を言っている。
変な人に絡まれたくないな。
少し、不安になり買い物を急いだ。
「すごいな。すごいよね。」
「ほんと、すごいですよ。」
「変わったよな。」
「変わりましたよ。」
1人で2人の人格になって話しているんだ。
これはとても危険な人ではないのか?
商品棚の切れ目から少しのぞいたら・・・・・・・。
青木がそこにいた。
そう、サポートセンター代表の青木だ。
突然急用ができて日本に帰ってきた青木。
今まで事務所で報告会と打ち合わせをしていた。
彼もまた朝食を買いに来たのだろうか。
突然、静かな店内に着信音が鳴りひびいた。
「あっ、◯◯さんからだ。急いででますから待っていてくださいよ。」
と言いながら店内を走り抜けていく青木。
「SORRY」
ぼくにぶつかって放った一言は英語だった。
で、ぼくには気づいていない。
レジに並んでいた時に外に目をやると、青木が携帯で話している。
時々手を振りかざしている。
一生懸命に話しているんだろうな。
レジを済ませて外に出ると雨が降っていた。
青木さんに一言挨拶をしようかどうか迷ったけれど傘をさして、軽く頭を下げて、歩き出した。
「大丈夫だよ。」
「そう、大丈夫だよ。」
背後から青木の声が聞こえて来た。
それは4年前に僕が青木から幾度となく聞かされた言葉。
「だいじょうぶだよ、大野さん。大丈夫。」
2017年◯月◯日深夜
青木は違う人にまた希望を語っている。
雨足が強くなって来た。
体だけは大切にして欲しいと心から願ってぼくは家路を急いだ。
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