フィリピンのマクドナルドで食事をしていた時、窓の外に親子のホームレスの姿を見た。
学校帰りの女生徒が、食べていたポテトチップスを女の子に手渡した。
夢中でたべる女の子は9歳ぐらいだろうか。
笑っている。
自分が大変な状況に置かれていることがわかっていないのか?
いや、わかっているさ。
サンダルには穴があいている。
小学校だって自分だけが行っていない。
そんなことはわかっているはずだ。
でも笑っている。
その笑顔は僕に強い衝撃を与えた。
体を揺さぶるようにして泣いてしまった僕。
「マクドナルドの店内で食べてもらおうか」青木さんが言った。
ぼくは店からすぐに飛び出して、親子にそう告げた。
戸惑う親子を店内に案内しようとしたら、ガードマンが悲しそうな目で「sorry」と言った。
そうなんです。
においがするので入店できないのです。
機転を利かした青木さんは、レジに並んでいた。
「青木さん、アイスクリームとアップルパイもお願いしますよ!!」と言った途端にまた涙が出てしまった。
テイクアウトの大きな紙袋を親子に渡して僕たちは空港へと急いだ。
飛び乗ったバイクタクシーの後部座席から、僕は親子の姿を探した。
しかし群衆が邪魔で見つけられなかった。
僕は目を閉じた。
「お父さん、美味しいな。」と子どもの笑う顔を想像した。
僕は泣いた。
家族が死んでも涙が出なかったのに。
突然僕の家族の半分がいなくなった。
それ以来母から言葉がなくなった。
ぼくは家から出られなくなった。
親戚の人が、青木さんに助けを求めた。
フィリピンに来て、少し明るくなった。
そしてぼくは、あの親子に出会ったことで、大きく変えられた。
自分の為に生きることから、だれかの為に生きることを知った。
僕は今フィリピンで再起を目指して頑張っている。
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