僕の頭は混乱したままでした。
勉強、勉強と追い立てられた小学、中学時代。
薬と入院と暴力の高校時代。
「一体僕の人生はなんなんだ。なんで僕はこうなるのか。」
考えても何も答えは出ません。
イライラが積もって、病室で大声をあげることもありました。
病院は退屈でした。
それでも今まで一人暮らしをしていたマンションに戻っても何もないので、戻りたくはなかった。
出会う看護士さんに「僕は気が狂っていると思いますか?」となんども同じ質問をしていました。
「先生に聞いてみてください。私にはわかりません。」全ての看護師さんがそのように答えられました。
先生には怖くて聞けませんでした。
「そうですよ。あなたは他の人と違っています。」と医師に言われたらもう最後にしようと思っていましたので。
サポートセンターのスタッフさんは月に1度か2度来てくれていました。
談話室で話をしましたが、薬のせいで頭の中に話が良く入って行きませんでした。
何を話したのか何も覚えていない日もありました。
突然、母親が病室にやって来て、言いました。
「サポートセンターの人が良くないなら断るよ。どうする。」でした。
僕はその質問に答える気力もなかったので、黙っていました。
新幹線代往復と在来線とホテル代と.......。
必要ないなら断りたいんだけれど。
また、ババアが金のことを言い出した。
全身にオモリをつけているようで、頭と体がバラバラの僕でしたが、強い憎しみの気持ちが、それらをぶち破りました。
「死ねえ。お前を殺すから。」ろれつがまわらないながらも、その場で母親を殴り全力で押し倒しました。
倒れた母親を足で踏み潰しました。
「死ね。死ね。」となんども言いました。
涙が溢れて仕方がなかった。
看護師さんに取り押さえられて、僕は個室で縛られました。
気が狂ったような奇声をなんどもなんども発しました。
「殺せよ。俺を殺せ。俺は必要のない人間なんだろうが。」
力の限り暴れた。
僕は恐怖にかられていた。
「このまま俺をガス室に送る気だろうが、お前たち!!」
押さえつける看護室の腕に思いっきり噛み付いてやった。
突然僕は意識が朦朧としてあとは記憶がない。
それからしばらくのあいだの記憶がないのです。
考えてみたら、3ヶ月間ほどの記憶が抜けています。
覚えているのは青木さんが僕の病室に来たことです。
青木さんは何も話しませんでした。
ただ、僕の手を握り目を閉じていました。
ひらいた目をみたら、涙がいっぱい浮かんでいました。
悪い人ではないなと思いました。
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