昨日から電話受付当番をしています。
驚いたのは今でもたくさんの講演会に関する電話が事務所にあるということです。
1日10件ほどでしょうか。
半数が以前講演会に出られ、支援の依頼をお願いされる人たちの電話です。
「波佐谷さんの話で希望が持てました。」と励ましの声もいただきます。
しかし、「あのう、ほとんうに10年間も引きこもっていたんですか」との問い合わせも多いです。
同じ年頃で十年近くひきこもっているお子さんを持つ親御さんには、想像がつかないんでしょうね。
でも結局僕は回復するための支援を受けたということです。
適切な支援を受けたので僕は回復したのです。
ちよっと横道にそれますが、大野が講演会の中で大野自身まだ完全な回復ではないと話していました。
気になって、大野に聞いたところ、「人によって回復のイメージは違うと思う。」
僕の回復は「経済的に独立して、結婚し家庭を築き、親と家族がともに過ごす」
「それが僕の回復のイメージだから今は道半ばなんだ。」と言いました。
やっぱり僕と違ってしっかりしていると思いました。
話を元にもどします。
支援を受けなければ、僕は今でもひきこもったままです。
1日ゲームをすることで過ごし、夜寝る頃には1日を後悔する。
そんな日々の繰り返し。
希望も夢もありません。
同じ年代の人たちのことを昔はいつも気にしていました。
春になれば卒業、就職。
夏は車でガールフレンドを乗せて海に山に。
秋は部屋の窓から見える木々が紅葉して落ち葉していく様に時の流れを感じ。
冬は「恋人たちのクリスマス」
30才近くなるとそんなことを考えることもしなくなり、考えることは「死ぬ」ことばかり。
楽に死ねたら、痛みがともわないで死ぬ方法がないか。
そんなふうでした。
今ではそのこと自体忘れています。
毎日が楽しいのです。
早くフィリピンに帰りたいです。
たくさんの電話。
受話器の向こうから聞こえてくる声はため息ばかり。
「なんともならんのですわ」
「息子が死にたいと言っています。早くなんとかしなければ」
「年相応の楽しみを味わさせてやりたい」
「俊介さんなら、息子の気持ちがわかるでしょ。お願いします。息子と友達になって、家から外に連れ出してやってください」
「フィリピンに行けば息子も希望が持てるんですか」
話が終わり、受話器を置いた僕は、壁に頭をたたきつけました。
「どうして、どうして」と叫んでしまいました。
他のスタッフがどうしたと心配してくれました。
ひきこもっていた時、こんな状況は世の中で僕一人だと思っていました。
こんなにもたくさんの親御さんが悲しんでいます。
本人さんの悲しみはどれほどでしょうか。
自分の無力さを感じます。
もしこのブログを読んでくれている本人さんがいたら、聞いてくださいね。
「どうか死ぬことだけはやめてください」
「僕に何ができるかわからないけれど、なんとかしたいと思っています。
以上です。
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