私、50代半ばになっています。
そのうちの30年間は家にひきこもっていました。
言い換えれば、30年間冬眠していたようなものです。
目覚めた私が知ったことは、30年間の遺失です。
携帯電話。
インターネット。
SNS。
街並みも変わっていました。
30年がどれだけ長い時間なのかが、ひきこもりから外に出てわかったのです。
ひきこもりから回復してからは、ひたすら30年間の空白を埋めるのに必死でした。
あのまま死を迎える日まで冬眠していた方が良かったのかなと、何度も思っていました。
ひきこもりから回復した今の私。
30年間ひきこもった意味。
そしてこれからの私の未来予想図。
そんなものは何も考えられないくらい、混乱して落ち込んでいた私でした。
少しずつ、本当に少しずつ前進しています。
人間ドッグを受診しました。
人生を再スタートするにあたって、健康であることがもっとも大切なことです。
歯を治して、メガネをかけて私は人生の再スタートに備えたのです。
親亡き後のことをスタッフと一緒に考えました。
一人暮らしをする必要があること。
親亡き後、一人暮らしがうまくいかなくて、生きることが辛くなって、自死を選んだ人たちの話も聞きました。
結婚のことをスタッフと一緒に考えました。
私が長く封印していたことを、再び表に曝け出させたスタッフに驚いた私です。
「こんな私ですけど、結婚できますか?無理でしょ。」とスタッフに言ったことを思い出します。
「問題は、結婚したいのか?したくないのかです。あなたの本気度が試されています。簡単ではないです。むしろ大変です。やるだけやってみませんか」とスタッフに言われて、今も挑戦しています。
経済的自立をどうするのか?
自分の子どもをどうするのか?
私が考えもつかなかった未来予想図。