30年間ひきこもった私にとって、社会復帰するに当たってのもっとも大きな問題は、他者とのコミニュケーションをどうするかでした。
30年間、誰とも話をしていないのです。
家族と同居はしていました。
しかし、家族もまたひきこもりのようなものでした。
家庭内での会話は「ご飯できた。」「風呂」
それに対しての私の返事は「おお」の言葉だけです。
家族が悪いわけじゃないです。
そんな家庭はうちだけではなく、他にもあると青木さんは言っていました。
ですから、30年間他者との会話は何もしてこなかったのと同じです。
で、もともと他者とのコミニュケーションがうまく取れなかった私なんです。
小、中、高、大と友達なんて誰もいませんでした。
アルバイトにも挑戦しましたが、数日で怖くなって行けなくなりました。
失敗ばかりして、店長さんや、他のアルバイト、そしてお客さんからも怒られてばかりでしたから。
で、ひきこもったわけです。
ひきこもり始めた時には、まさか30年間もひきこもるとは思っていませんでしたね。
そんな私ですから、支援は大変だったと思います。
まあ、それで支援開始からスタッフたちの提案を素直に聞いていれば良かったんですが、聞きたくなかった。
やっぱり「どうせまた怒られるんだろ。こんなこともできないのかって。」
そう思ってしまっていたから、頑なに防御していましたね。
まあそれも、徹底的に私に寄り添うという姿勢で接してくれていたスタッフの皆さんでしたから、私も素直になったんです。
時間はかかりましたけれどね。
前置きが長くなってしまった。
で、どうやってコミニュケーションが他者と取れるようになったのか?
簡単にいうと、練習と実践です。
この繰り返しです。
それを1年と10ヶ月、日曜日を除いて毎日4時間やっていました。
我ながら50年の人生の中でこんなにも長続きしたのが初めてでした。
それも、私にあったスタッフを調整してくれたんです。
ですから、のべ15人の女性スタッフ(2人男性スタッフがいました。)と話し合いながら、相性をチェックしてくれたんです。
私にとっては、そのことが1番の驚きと支援にとって最も大きな効果だったと思っています。
次回はもっと具体的に何をしていたのかをお話しします。
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