青木さんは、オンラインで相談にのっています。
昨年1年間は高校生、大学生の不登校の親御さんからの相談がとても多かったそうです。
相談された人たちは全員このブログの熱心な読者らしくて、「あの記事で泣きました。」とか「あの記事で息子の辛さが少しわかりました。」という感想を話してくださるそうです。
その中に僕の記事に言及してくださるご両親もいるとのことで、嬉しい限りです。
その多くは「うちのこどもはシンゴさんみたいな感じです。」ということらしいです。
その発言の意味するところはあまり重くないということだと私は理解しています。
事実、青木さんが私に説明してくれたのは、あまり重くない状況の人たちです。
状況が重いとか軽いとかいう表現の仕方は、この団体ではしません。
しかし、その人の状況を説明する場合、どうしても重い、軽いという表現をするしか理解してもらえないと考えて、あえてこのように表現しているとのことです。
そんなことで、青木さんから僕の回復までのことを改めて書いてみないかと依頼がきました。
当事者の自立と10年後のお子さんの姿
このことを考えることから支援は始まります。
考えるのはご両親と青木さんたちスタッフです。
全てのご両親が願っていることはお子さんの自立だと思います。
その自立の姿を思い描くのです。
もちろん今の時点と3年後、5年後は違っていて当たり前です。
でも、方向性はずれてはいけません。
今、考えるのはその方向性です。
自立といってもいろいろな自立があります。
大きく分けて自立という場合4種類に分かれます。
私自身この4つの自立に関して、境界線があやふやなところもありますので、今一度考えてみたいので時間をください。
今日はさらりと書いてみます。
1、身辺自立
2、経済的自立
3、精神的自立
4、社会的自立
身辺自立とは、朝起きたら顔を洗う、服は毎日着替えるなどから、引越しをしたら役所に転出届けと転入届を出すとかそんなことを自分でできるようにすることです。
自立というより、自律に近いかな。
この団体の支援はまずはここから始めるんです。
発達障害な僕たちはここが苦手なんですよ。
人によってできることできないことの違いは大きいです。
最近でいうと、Aさんという30年間ひきこもった人のブログ記事を読むとわかります。
30年間、誰とも話さないとどうなるのかがわかります。
ヒロさんの記事から引用させてもらいます。
確かデートのことを書いていましたね。
デートをして、いい雰囲気になったと感じたヒロさんはキスをしようと考えます。
そして実行。
両肩をがっちり掴んでキスをいざ・・・。
相手の女性からほっぺたを叩かれたという落ちでした。
支援センターに帰宅して、デートの報告をして、何が問題だったかをスタッフと一緒に考えたわけです。
その時に、肩をがっちり掴んではダメだとか、キスの時にタコみたいな口をしてはダメだとか教えてもらったと書いてありました。
結局、そんなことは誰からも教わっていないと怒ったヒロさんです。
そんなこと誰も手取り足取り教えてはくれません。
雑誌やテレビ、先輩や仲間との恋話やワイ談の中で自然と身につけていくことなのです。
そうなんです。
そのことがとても苦手な、発達障害な僕たちなのです。