〈程度の悪いアスペルガー。〉
ヒロさんが自虐的に自分のことをそう言い表していました。
僕がヒロさんと出会ったのは6年前になります。
そのころはすでにかなり落ち着いていたと、今思い返してみてそう思います。
もちろんそれからの6年間は目を見張るくらい大きな成長を遂げたヒロさんです。
正直言いますと、代表は私ではなくヒロさんが有力候補でした。
しかし、理事会で私に決まってしまいました。
青木はヒロさんを推していたのです。
青木に言わせれば、スタッフの中でこの団体のことを全て理解しているのはヒロさんで、しかも重い状況の人の支援も任せられるくらいになっていたのです。
それでも、団体としては〈東京大学卒・東京大学大学院終了〉の経歴の方がより魅力的だったのです。
ヒロさんも色々と考えて代表を継ぐ決心をしていました。
経歴が必要なことは青木もわかっていましたから、ヒロさんを私立の名門大学に入学させたのです。
また同じ時期に名門大学に入学希望の青年もいましたので、彼の支援を大学内でするという役目もあり、一石二鳥とのことでヒロさんを大学に入学させました。
10年かけて、大学院を終了させて博士号を取得させるつもりだったのです。
10年間青木はヒロさんをそばに置いて、支援を通して学んできたことを全て伝えるつもりだったそうです。
そこまで彼に信頼を寄せるまでになったのです。
大学に入ることに関して承諾して、名門大学に通っていた彼でした。
しかし、大きな問題が起こったのです。
付き合っていた彼女が「いますぐ結婚をするか、別れるか」とヒロさんに迫ったのです。
ヒロさんは悩みました。
色々な人に相談をしました。
しかし、相談した人全員が「大学を取りなさい。」というアドバイスでした。
その彼女を紹介したのは、青木なのです。
大人しくて真面目な女性でしたので、ヒロさんに紹介したのです。
しかし、彼女の背中に多くの家族がしがみついていることから必ずお金の無心がくるから、あくまでも友達づきあいと釘をさしていました。
ほどなくして、青木が言っていることがわかり、友達付き合いもやめてしまいました。
それが今から9年前のできごとです。
それから、何人かの女性とお付き合いをしたヒロさんです。
全てを青木に話して色々とアドバイスをもらいました。
それは女性と付き合うという練習でもあったのです。
そして青木は、ヒロさんが大学3年時に彼が通っていた大学の首席の女性を彼女としてヒロさんに紹介したのです。
私も会ったことがありますが「ええええええ。こんな綺麗な女性が!!!!」と驚いてしまったことを覚えています。
明日に続きます。
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