私たちは、発達障害の二次障害でひきこもり、不登校になった人たちを支援をしています。
支援している人たちの多くは、親元から離れて一人暮らしをしています。
家族とうまくいっていない人たちが多いからです。
中には親に対して暴力を振るう人もいます。
親家族から一旦距離を置くことは、本人が落ち着く上でも大切なことです。
とても重い状況の人たちは、一軒家でスタッフと一緒に生活します。
一軒家で支援している人は一人だけです。
一緒に住んでいれば一日中様子を見ることができるので、必要なのです。
一緒に生活をすると言うことは、私たち支援者が家族のように接していくということなのです。
長年にわたり繰り返されてきた考え方や物の見方または習慣は簡単に変えることができません。
長い年月をかけ毎日寄り添い続け指導する中で、本人の気づきや変化を待つしかないのです。
本人が理解して前に進めるように、お手伝いをしている私たちです。
H君は17歳です。
中学から学校に行けなくなっています。
家庭で暴れて母親に暴力を振るうようになり警察が介入するまでになってしまいました。
警察が介入して、一時は落ち着くのですが、時間がたつとまた暴れてしまうのです。
彼が暴れるのには、理由があります。
もちろん、「僕が暴れる理由は○○です。」と家族に話すことなんて決してありません。
私たちもあえてそのことには触れません。
いずれ、私たちに対して信頼を寄せてくれるようになれば、自然と彼の方から話してくれます。
もちろん長年支援をしている私たちですから、暴れる理由は推測できます。
H君の場合は〈何事も自分の思い通りにならないのでイラついてしまうのです。〉
先日、朝早くにH君の部屋を訪ねました。
ちょうど朝食を作っている最中でした。
「また出直そうか?」と聞きましたら、「東大さんも一緒に食べますか」と聞いてくれたました。
驚きました。
そんなことを気遣うことができる子ではなかったですから。
鍋を作っていました。
卵がいくつか用意されていましたので、卵をいれるのでしょう。
しかし、とても小さな事件がおきました。
彼は、卵を鍋の中に落とせなかったのです。
「くそ!!」と言うと同時に卵のカラを床に叩きつけました。
「チン」と電子レンジの音がしました。
中から皿を取り出したH君が叫びました。
「なんじゃあ、こりゃあ!!」
それは真っ黒焦げになったハンバーグのパテでした。
皿を床に叩きつけるH君。
「ああああああ。もう嫌だ。クソッタレ。」
ここでお母さんが「何を大きな声を出しているの」と言ったら最後、大暴れしてしまいます。
「てめえのせいだろうが。お前がこんなふうにしたんだ。責任とれや!!」
だいたい全国共通のセリフです。
私に暴力ですか?
30年間、1000人近くの支援をしてきた青木は言います。
スタッフに暴力を振るったのは、3名だけ。
1人はヒロさんで、後のお2人は医療が必要な方だったそうです。
H君へのスタッフの対処は明日続きを書きます。
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