10年近くひきこもっていた方のところへ訪問を続けました。
3ヶ月後、「私たちの話を聞いても良い。」と言ってくださり、面談したのです。
高校中退した時点で、自分はみんなから出遅れてしまった。
高校に復帰でないのだから、もう人生が終わってしまったと思った。
受験をすることも考えたけれど、自分は勉強ができないし、人付き合いがとても苦手なので、大学を受験して通学することが怖い。
それで、どうしたらいいのか何もわからなくて、そのままひきこもってしまった。
事業を起こして一発逆転する。
一生懸命株について研究すれば、金持ちになれる。
日本から離れたら、そんなに周りが気にならないんじゃないかと思ったことがあったけれど、どこに行って、何をすれば良いのかがわからなかったので、そのままひきこもり続けた。
「日本から出て、どこに行くか具体的に検討はつけていたの?」と私たちが聞きました。
アルゼンチンって良いかなと思って。
ネットで色々と調べたら、国民は陽気で、暖かい国だし、経済的に困窮しているので僕にもチャンスがあるのではないかと思いましたね。
でも、家から空港まで行くまでが怖くて行けないですよ。
あああ、パスポート取りになんか絶対行けないな。
若い人がほとんどでしょ。
みんなが、僕を見て「なんかあいつ、おかしくねえか?なんかわからんけど変。」
そう言うに違いないと頭から信じていますから、パスポート取りにも怖くて行けないです。
死ぬしかないな。
(「死ぬしかないな。」と言う当事者からの言葉を多く耳にします。もちろん本当に死のうなんて考えている訳ではないです。)
死ぬしかないんだ?
死ぬの早くないかな?
まだ、やれることがあったら、死ぬことを考えなくても良いよね。
と僕たちが聞きました。
はっはっは。
無理でしょ。
もう30歳すぎましたよ。
20才になる前にハローワークに行ったんですよ。
世の中は、仕事があまっているとかなんかずーっと騒いでいるじゃないですか。
あまっている仕事は、全く将来性がないような単純作業の仕事か、ITスキルと経験を併せ持った仕事の二種類ですよ。
世の中の人は、よーく調べもせずに、仕事があるとか抜かしているけれど、僕みたいに高校中退して、数年たった人間にこの世の中は、誰も期待なんかしていないですよ。
だから、最低大学に行って、資格や知識を身につけないとまともな仕事にもつけないとわかって、その日に大学受験の参考書を買いましたよ。
はい。買っただけ。
何も努力はしなかったです。
自信をなくしてしまった。
小学校の時から、不登校気味で、学校は怖くて仕方がなかった。
楽しいことなんか、何もなかったですよ。
結局、僕みたいな人間は死ぬしかないんですよ。
生まれてこなければ良かったな・・・。
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