僕は小学校4年生から不登校になってしまった。
今でもその当時のことをはっきりと覚えている。
勉強にしても集団行動にしてもクラスのみんなが、わかるのに自分だけがわからない。
勉強も集団行動も、何もかもがみんなから遅れていく。
「学校に行ったらまた失敗するだろうな。」と思ったら、不安はさらに大きくなって、とうとう学校に行くのが怖くなって行けなくなってしまった。
その時に僕の人生の何もかもが終わったと思った。
みんなから僕1人だけが、離されていくことがとても怖かった。
どうしたら良いのか?
今、何をしたら良いのか?
誰もそれを僕に教えてくれる人がいなかった。
僕はたった1人で不安と立ち向かっていた。
そして10年間ひきこもってしまった。
ひきこもりたくなかったけれど、選択肢がそれしかなかった。
その時の感情が、1年前まで時々出てきた。
自分を強く否定する感情。
そんな感情を自分の中でうまく処理できなかったんです。
青木さんにそんなことをもう一度話してみた。
青木さんは「でも今は勉強がわかると感じませんか?」と僕に聞いてきた。
しばらく僕は返す言葉が思いつかなかった。
ひきこもりをやめて、サポートセンターから支援を受けるようになって、東大さんが中学で学ぶ勉強を丁寧に教えてくれた。
英語はABCから教わった。
勉強がわからなくて、イラついて教科書を床に投げ捨てたこともあった。
そんな時でも、東大さんは怒りもせずに、さらに優しくなって僕に教え続けてくれた。
1年と6ヶ月間の勉強生活で、僕は高卒認定試験に合格した。
それからフィリピンのセブ市で、英語を重点的に1年間学んで今は大学1年生です。
大学生活の中で、他のフィリピン人の学生より、成績が良い 僕です。
もう少し、英語が堪能になれば、1番の成績を取れると 思っています。
そういう意味で、自信がつきました。
昔、感じた〈自分を否定する気持ち〉は今はなくなった。
その気持ちに変わって、これから将来どうなるんだろうという不安な気持ちが出てきた。
今までは幸せではなかったけれど、これからは幸せになりたいから、とても強く将来のことを考えているのだと思う。
僕は10年間ひきこもってしまった。
同世代と比べて、10年間の差ができたことになる。
しかし、今はそう思ってはいない。
みんなに追いつけるし、みんなを追いこすこともまだ可能だと思っている。
そのために毎日必死に勉強に励んでいます。
もし10年間ひきこもってしまって、後悔している人がいたら、僕はこういいたいです。
「諦めない限り、同世代を追いこすことさえまだ可能ですよ。」と。
もちろん必死にやり続けなければいけないことは確かだけれど。
何をすれば良いのか。
どのようにすれば良いのかを。
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1人では無理ですよ。
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