「あのう、やけどして痛いんですけれど、どうすれば良いですか。」
支援している学生と夕食を共にしているときに突然言われて驚いてしまった私です。
「どこを火傷したの?」
突然、足を持ち上げて、彼は靴下をめくりました。
驚いてしまいました。
皮膚がはがれています。
「いつ火傷したの?」
「昨晩です。」
「この状況で英語学校に行ったの?」
「はい。行きましたけど痛くて痛くて我慢できなくなりました。」
「どうしてこうなったの?状況を教えてください。」
「・・・・」
「病院に行った方がいいですかね?」
「夕食が終わったら、救急病院に行くょ。」
「ちよっと待ってください。明日までに提出する宿題があるので、明後日にしてください。そこまで持ちますから。緊急でもフィリピンは待たされますから、3時間は考えておいたほうがよいですね。」
「もう一度聞くよ。どんな状況で火傷をしたの?」
「僕はバカですからね。死んだほうがいいんですよ。母親の口癖は『どうしてお前はいつも・・・・』でしたからね。大きな失敗をする前に、死んだほうがいいんですよ。」
「恥ずかしくて言えないの?」
「・・・・・・」
「やっぱり死んだほうが良いんですよ。みんなに迷惑をかけるから。東大さんはとても忙しい人だから、ほんとうにごめんなさい。」
そう言うと、泣いてしまいました。
泣き止んだのを待って、話しかけました。
「なんども同じことを言うよ。君は変わるためにここに来たんでしょ。すこしづつ変わってきていますよ。凄いことですよ。」
「あれもできたし、これもできるようになったんだよね。成長しているんだよ。」
「はい。ありがとうございます。全てスタッフの人たちのおかげです。」
「大切なことは、怪我をしたらすぐにスタッフを呼ぶことですよ。」
「スタッフがいないならば、他の人に助けを呼ぶ。マンションにはガードマンがいるし、事務所にもマンションのスタッフがいるからね。助けをよびなさい。」
「なんでそんなこともできないんでしょうね。」
「これから練習をして、慣れていけばできるようになるからね。」
「他人に助けを求めることは、悪いことではないし、恥ずかしいことでもないんだよ。」
「僕、間違えてお湯を足にかけてしまったんです。」
「えええええ。もう少し詳しく教えてもらえないかな。」
「蚊に刺されたところが痒くて仕方がなくて、それでその箇所にお湯をかけようとしたら、一滴だけかけるつもりがたくさんかけてしまって、皮がめくれてしまいました。」
「なんで痒いところにお湯をかけるのかって疑問なんですよね。」
「蚊にさされたところにお湯をかけると、その熱さに気を取られて、痒さを忘れられるんですよ。」
「〈ムヒ〉を渡してあるよね。それに強力な蚊取り線香を渡したよね。」
「それと、あなたのマンションは衛生管理が行き届いているから、蚊はいないはずだよ。」
質問にお答えします。
1、エアコンをかけるとすぐに風邪を引くので使わないです。それで窓を開けて寝ています。
2、強力な蚊取り線香と〈ムヒ〉も渡してもらっています。しかし僕は新品の・・・。
この続きは長くなりますのでまた明日にでも。
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