<親を許さない>という考えに支配されていた僕。
その憎しみの思いは、自分自身をも縛り上げていた。
小学校でいじめられた時になぜ助けてくれなかったのか。
中学校のとき、技術家庭での提出物が作れなかった。
父親にどうすれば良いのか聞いたら、「母親に聞け。」と言われた。
母親にいやいや聞いたら、「先生にわかりませんと聞け。」と言われた。
お前たちは、親としての義務を果たしていない。
その時はわからなくて、随分たってから、僕が他のみんなとは違うということがわかって、もっと腹が立った。
青木さんやスタッフたちは、そんな僕に冷静に対処してくれていた。
今思い返すと、彼らは絶対に親の悪口は言わなかった。
僕は「そうだよね。君の親はひどかったね。」とせめて相槌だけでも打って欲しかった。
でもそんなふうに僕に対処していたら、僕が親を許すという考えには至らなかったと思う。
青木さんに言った。
「親を許すことですよね。」と。
「親を許すことかあ、ちょっと違うな。」
意味がわからなかった。
「どういうことですか。」と聞いた。
「許すというのは、君が親を上から見ていることじゃないのかな。」
「そうですよ。親は僕にひどいことをしたんですから。」
「ひどいことをした親を君が許す。ということなのか?」
「あの?言っている意味がわからないです。」
僕の彼女に聞いた。
「青木さんは、意味不明なことをいうんだよね。」って。
そしたら、彼女が言った。
あなたは、「いろんな過去のことを持ち出して、お母さんにそのことで謝らせたいんじゃないの?」
「もしお母さんが、依然としてあなたを否定し続けていても、あなたは母親を許すことができるの?」って。
「あなたがいう<許し>というのは、母親からの謝罪が最初にないとダメなんじゃない?」
彼女の言葉の重み。
恥ずかしいですが、僕は、この時、彼女が神に見えました。
下記バーナーのクリックを押してください。
ご協力をお願いします
日本ブログ村に参加しています。
いつもご協力をありがとうこざいます。
1位でいると新しい人たちが訪問してくれます。
クリックをお願いします。