発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

30年間ひきこもった50代男さん、諦めたって。もういいんだって。ヒロ

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ギーガッチャン。

タイムレコーダーが時を刻んだ。

そして彼は後ろを振り向いて、僕たちに頭を下げた。

 

 

〈50代男さん〉が日々の仕事を終えて帰宅するのだ。

玄関先で「50代男さん」をお見送りしたスタッフと俺。

 

 

 

彼は俺たちを見ずに、視線を落としたまま小さな声で何かを話した。

「あの・・・・・・」

消え入るような声だった。

 

 

「どうされたの」とスタッフが聞く。

「・・・・・・」

しばし沈黙。

 

 

「今まで色々とお世話になりました。今日で最後にしたいと思います。」

「・・・・・・」

泣いていて言葉にならない。

 

 

これが慟哭というのか。

確か、工藤静香が歌っていたな。

 

 

「聞けよ。いやよ。聞けよ」このくだりがなんか好きだった。

 

 

そんなことに思いを巡らせていたら、スタッフに腕を掴まれて言われた。

「ちよっとスタバに行って、コーヒー フラペチーノ買ってきて。」

 

 

「スタッフ全員分ですか?」

「あのう、一応他のスタッフの好みも聞いた方が良いと思いますよ。」

 

 

「こちらで勝手にこうだと決めつけるのは、いくらスタッフだからといても、サポートセンターの流儀に反しているのではないでしょうか?」

 

 

 

「はっ?」

 

 

 

「う?」

 

 

 

「なんか俺間違った事言いましたか?」

 

 

 

「いいわ、お留守番していてちょうだい。」

「私が買いに行くわ。」

 

 

 

「俺は、抹茶 クリーム フラペチーノで。ホイップ多めで。」

 

 

「はっ!?」

 

 

スタッフはスナイパーのような目をしていた。

 

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あとで教えてもらってわかった。

これが、これがていどの悪いアスペな俺の「KY」でございます。

 

 

フッー。

♩〜「どうしたんだ。hey hey baby バッテリーはビンビンだぜ」

清志郎が俺に歌いかけてきた。

 

 

そうだ、ツルピカ丼に聞くんだ。

解決方法を。

 

 

「もしもし、青木さんですか。緊急事態発生です。〈50代男さん〉、やめるって泣きながらい言っています。どうすれば良いですか、指示をください。」

 

 

「スタッフのAさんですか、なんかスタバのなんとかが飲みたいらしくて、スタバに行きましたよ。それで俺がお留守番です。」

 

 

「はい、はい。わかりました。青木さんもっとゆっくりと言ってください、覚えるために書いているんですから!!」

「あの、今青木さんと、教えてもらった会話のやり取りの練習をしてもいいですか」

 

 

 

「あ、そうですか今から飛行機に乗るんですね。では機内でお願いします。」

「あなたも、俺がちゃんと話せるかどうか心配でしょ。今から2時間結果がどうかとやきもきするより練習しましょう。」

 

 

 

そうツルピカを説得して俺は練習をした。

 

 

50代男さんの一大事。

俺は救世主だ。

彼の手をしっかりと握り、一気に地獄の底から引き上げてやる。

 

 

気を解放しろ!!

鼻息荒く、俺は隣の部屋に突撃した。

 

 

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