発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

努力は決して裏切らない 東大

 

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          5年前の痩せていたヒロさん。

 

 

ヒロさんはとても忙しくしていて、ブログを書くことさえできなくなっています。

 

 

彼の願いはブログを止めないということなので、僕が変わりに書いているということです。

 

 

今日は彼のことを少し書きたいです。

 

 

ヒロさんと出会ったのは5年前です。

僕が初めてフィリピンに行った時、彼が色々と僕のお世話をしてくれたのです。

 

 

後でヒロさんが状況の良くないアスペルガーだということを聞きました。

 

 

それを聞いてもにわかには信じられないほど、色々と丁寧に僕のお世話をしてくれたのです。

 

 

しかし、彼との共同生活が始まってからは、彼の苦悩をまじかに見ることになります。

 

 

と言いましても、正直僕は自分のことで頭がいっぱいでそんなにヒロさんのことはよく覚えていないのです。

 

 

 

 そんな中でも、特に印象が強かったのが、「数学で泣いた話」です。

 

 

彼も書いていますが、小、中と不登校でした。

 

 

勉強に強い苦手意識を持っていたヒロさんですが、お母様は懇切丁寧にヒロさんに手とり足取りで、数学を教えていきました。

 

 

しかし、彼の言葉を借りれば「何がわからないのかさえわからなかった。」とのことです。

 

 

そんなヒロさんが因数分解をお母様から教えてもらっていた時、わからない度合いがいきなり上がったそうです。

 

 

それで、とうとう厳しく教えていたお母様に対しての暴力がこの時に始まったと話してくれました。

 

 

何もかもがうまく行かない中で、勉強を教えてもらえば、教えてもらうほどに、イライラがましていき、とうとう、我慢できなくなったのです。

 

 

 

因数分解」という言葉は、できない自分を思い出させる嫌な言葉だと彼はよく言っていました。

独り言のようによく話していました。

 

 

そんなヒロさんがある日の大学の数学の試験で満点をとったのです。

その日、僕が通っている大学から自宅に帰るなり「東大さん、今時間ありますか」と唐突に聞いてきたヒロさんです。

 

 

そして、いきなり「これ。みてください」と一枚の紙をぼくの目の前に突き出しました。

そこには100いう数字と彼の名前が書かれていました。

 

 

 

答案用紙です。

答案用紙から視線をヒロさんに向けると彼は泣いていました。

 

 

「努力は決して裏切らないんだ!!」

「俺はバカじゃないんだ。やれば出来る子どもなんだよ。」

「やったんだ。俺はやった。ゴミでもクズでもない。」

「俺は、俺だ!!!!」

 

 

 

と言葉を吐き捨てると、拳で机をなんどもなんども叩いていました。

 

 

そして、外に走りだしていきました。

その日彼が部屋に帰ってきたのは、日付が変わってからでした。

 

 

「頭の中が、いっぱいで、歩き続けないと、発狂しそうなので、落ち着くまで帰れません。」と彼がちゃんとスタッフにメールを送ったことを書いておきます。

 

 

「努力は決して裏切らない」と叫んで泣いたヒロさんの情熱に圧倒された僕です。

 

 

「僕もあんなふうに泣けるほど感動してみたい。」

その時、彼の姿に触れた僕が、その長い眠りから目覚めた気がします。

 

 

あの光景は今でも忘れられません。

今、あなたにお礼を言いたいです。

「ありがとうございます。ヒロさん」

 

 

 

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