僕はひきこもっている人たちを訪問しています。
いずれも10年、20年とひきこもっている人たちです。
年齢にすると30代と40代です。
ほとんど家から出られない人たちです。
時々深夜に自分の部屋で叫び声をあげている人もいます。
「てめえら、ぶっ殺してやる!!」
「みんな死ねばいいんだ。」
「もう手遅れだ。もうだめだ。」
深夜にこんな叫び声が聞こえたら怖いですよね。
家族の方は怖くて寝られないそうです。
いつ、寝室に来て息子に刺されないだろうかと考えるそうです。
訪問先のお父さんが話してくれました。
昔、「金属バット殺人事件」というのがありましたよ。
確か早稲田大学の受験に失敗して父親から叱責されて、犯行に及んだんです。
私も同じ様なことを息子にしてしまったかもしれない。
息子と話がしたいんですが、どうしていいのかわからずに、気づいたら息子は40代になってしまいました。
お父さんはそういうと、涙を流していました。
情けない親ですよ。
どうか息子に人生は楽しいものだと教えて欲しいのです。
生まれて来てよかったと思って欲しいのです。
これも私たちのエゴかもしれません。
私はもうどうしていいのか、何もわからないんですよ。
息子に希望はありますか?
高校1年からひきこもってしまい、もう30年近くになります。
東大さんが書いた記事をなんどもなんども読み直しました。
でもあの方は東京大学を出ていらっしゃるから、30年近くひきこもっても大丈夫だったんですよね。
うちの息子は高校1年から時間が止まってしまっています。
父親の私から見てもとても幼い気がします。
深夜にトイレに行きますと、食卓で息子が食事をしている後ろ姿を見ることがあります。
息子と話すチャンスだと自分に言い聞かせるんですが、今更どんな顔で息子と向き合えば良いのかさっばりわかりません。
本当にだめな父親です。
俊介さん、あなたはひきこもっていた時、ご両親にどうして欲しかったですか。
僕は軽々しく答えてはだめだと思いしばらく考え込んでいました。
でも答えが見つかりませんでした。
僕はもうどうしようもできないと信じ込んでいました。
今更もうどうしようもできないんだって。
10年近くひきこもってしまったのだから、誰も僕を必要としてくれない。
しかもこのひきこもった10年をどの様に説明すれば良いのか。
何がなんだかただ、混乱していました。
そんな僕に親が気を使っているのがわかるとそれはそれで、いたたまれなくなります。
こんな年になってまで、親に迷惑をかけている自分が許せないんです。
だからといって、どうしようもできない自分がいるんですけれどね。
なんのアドバイスにもなりません。
ただ、僕はドアの外から、中にいるその人に語りかけるだけです。
「大丈夫ですよ。何も心配しなくても大丈夫です。楽しいと思ってくれることが一番なんですよ。」
「友達だって、彼女だってできて結婚もできますよ。自衛隊の様な訓練なんかはしませんよ。誰だってそんなの嫌でしょ。楽しく毎日過ごして行く。そんなの嘘だって思いますよね。はい、僕も嘘だと思っていました。でも支援を受けて来た僕が言うんですからね。」
「本当なんです。信頼なんか簡単に気づけないことは僕はわかりますよ。だからなんども訪問させてください。よろしくお願いします。」
「今日は高島屋の地下街にある、水羊羹を買って来ましたよ。どうか食べてください。」
「何かリクエストがありましたら、紙に書いてドアの下から出しておいてください。」
「訪問できて嬉しかったです、ありがとうございました。」
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