あなたは希望の星です。合格するまでは絶対にフィリピンには返さないからね。
海に来た。
50代さんが海に入る。
僕はビーチパラソルの下にあるソファーでお昼寝モードだ。
みんなの荷物と50代さんが心臓発作を起こさないかを監視する役目です。
心地よい風が僕の頬を滑っていく。
ここに美女と素敵な音楽があればこの世のパラダイス。
「ああああ、生きていて良かった。」と感じるこの瞬間。
「すみません、ヒロさん、お聞きしますけれど、延長はできんかね。」
「最終の船が5時なので4時上がりでお願いします。」
朝から何度同じ質問をするのか。
海に入る50代さん。
右足、左足と一歩一歩確認しながら水に入っていく。
右手で海水をすくい背中にかける。
「それは温泉やないか!!」と心の中で突っ込む程度の悪いアスペな俺。
沖へ沖へと進む50代さん。
「小学校の林間学校以来の泳ぎです。泳ぎ忘れていないかな。」
昨晩そう言っていた。
「中学の時ね、僕みんなからいじめられていたんですよ。背中にあざがあるから。みんなが気持ち悪いって。」
ここではだれもいじめません。
ここでは誰も差別はしません。
ここであなたは幸せを感じます。
ニコッと笑った50代さん。
昨日の出来事を思い出した僕。
最近涙腺が緩みっぱなしな僕。
その時、50代さんの頭に飛んで来たビーチボールが当たった。
当たったボールは綺麗な放物線を描いた。
みんなが笑った。
1テンポ遅れて五十代さんが笑った。
あかんわ。
サングラスしてるけど、どうして涙と鼻水は一緒なの。
奥に退散した。
なんか泣いてしまった自分が恥ずかしくて、スマホを取り出して、ゲームで誤魔かそうとした。
海からの風に50代さんの笑い声が運ばれてくる。
突然中学の時のいじめられていた記憶が蘇った。
しかし、怒りや憎しみの感情はなかった。
「ただただ、ありがたい。ありがたい。感謝だ、感謝だ。」その言葉が口から出た。
僕は目を閉じて心を落ち着かせた。
このひとときをありがとうございます。
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