こんなことまでやっているのか?
Mr.Joeのことが気になって仕方がないんだ。
だってものすごい勢いでプログラムをこなしているんだ。
しかも、スタッフとしてこの10月に早々とデビューすることになってんだ。
大変な状況の人の関わりをチームの一員として関わっていくんだ。
おかしくないか?
うーん。
おいらは10年間も支援を受け続けているんだ。
おいらはひきこもった期間は3年程度だ。
Joeのように25年間じゃねえ。
それなのにこのままいくと、多分一年程度ですごい支援者になりそうだ。
正直に言いますけどね、なんかそれが許せないんです。
おいらは24時間365日の支援を受け続けていて10年だぜ。
それでこの様ですよ。
なんなんだ、Joeは?
「ごめんなさい、嘘をついていました。本当は引きこもってなんかいません。」
そう言わせたい。
ありえねえ。
絶対にな。
嘘はいけねえだろ。
で、我慢できなくなって、青木さんにJoeと会って色々と聞く許可を取った。
青木さんはすんなりと許可してくれたんだ。
で、約束して会ったらぶったまげた。
髪の毛の色を染めていた。
やられた。
完全にやられたよ。
おいらも実を言うと髪の毛を染めたいんだよ。
でもおいらは小心者だから、未だにやっていないんだ。
なんで、中学校が怖いという理由から不登校になって、25年間ひきこもってしまった男が、いきなり髪の毛を染めることを考えて染めてしまうんだ。
おいらは速攻、青木さんに電話した。
「支援者が髪の毛を染めるのはどうなんですか?青木さんは許したんですか?軽い人間だと思われるからよくないんじゃないですかね。」とハゲに忠告した。
「何かそのことで問題があったの?」とハゲは能天気に答えた。
「問題に決まっているでしょ。支援者は品行方正にするべきです。頭から、下まで黒か白を着用するべきです。」
「そうなんだ。」
「教えてくれて、ありがとう。」と言ってハゲは切りやがった。
Joeにでたらめなことを言ってしまった。
「支援者は黒髪ですよ。それは支援者失格です。」
反発してくると身構えていたらJoeは言った。
「ごめんなさい。知らなかったので、皆さんに迷惑をかけてしまいました。本当にごめなさい。謝らなきゃいけない人がいたらどうぞ教えてください。」
俺の予想とあまりにも違ったんで、何も言わずにそこを出た。
そして、混乱を鎮める為に、歩き回った。
涙が出た。
不安なんだよ。
誰かと自分を比較してしまう。
僕はサポートセンターの役に立ちたいと思っているけれど、「必要ない。」と思われるんじゃないかと思うと、とても悲しかった。
卒業したら、すぐにこの場を離れなきゃいけないと思い始めている。
「最高の支援を10年間も受けながら、未だこの程度なのか?」
「死んだ方がいいぜ。この社会に必要ない者たちは死ななきゃいけないんだ。」
「早く死ねよ。」
最近よくブラックヒロが降臨してくるんだ。
そんな言葉が僕の頭を駆け巡る。
我慢できなくて、青木さんに電話した。
「忙しいところ、本当にすみません。あのおいらはサポトセンターに必要でしょうか?」
「正直に答えてください。必要でないなら、明日からでも違うところに移ります。」
青木さんは言った。
「原稿と絵を早く出してくれ。編集者から催促がきてるよ。」
「あと日本での講演会と相談会ができる日程を来年の5月の分まで教えて欲しい。」
「年末、年始は数人が日本に帰らないけれど、スタッフと一緒にお世話できるかな。」
「頼むよ。頼りにしているからね。」
そう聞いてホッとした。
「ヒロさんには一週間に一度はこう言わないとダメなんだな。」
ため息交じりで、青木さんがそう話した。
情けない俺がいる。
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