ヒロさんは皆様からいただいたメールを元にスタッフと話し合いをしています。
自分では良かれと思ってした発言が、実は場にそぐわない発言だったということに驚き、落胆しています。
皆様からのメールは、何が問題となっているかを指摘しながらもヒロさんを傷つけないようにとの配慮にあふれていました。
もし、これが私たちだけでしたら、ヒロさんはこのように素直に聞く耳を持たなかったと思います。
(今はずいぶん素直に聞く耳を持ってくれてはいますが。)
このブログを読んでくださる皆様は第三の支援者と思っています。
本当にありがとうこざいます。
さて、前回の続きの<会うことができない人たちに対してどうすれば良いのか?>ということですが、
昨日は「回復への具体的な希望を見せてあげる」と書きました。
このブログもその役割を担っています。
実際10年近くひきこもっていた青年Aさんが、ふとした拍子にこのブログを見つけました。
ブログを読み続けるうちに、程度の悪いアスペルガーのヒロさんが、失敗して倒れてもまた起き上がり、前に進もうとしている姿に興奮したそうです。
いつしか、(この人なら自分の気持ちを理解して、受け止めてくれるに違いない。
ヒロさんのアドバイスを聞いて頑張れば、この状態からぬけだし、ヒロさんのように幸せになれるに違いない。)と思ったそうです。
そう思ったら、一刻も早くヒロさんに会いたい気持ちが強くなり、その思いを紙に書いてお母さんに渡したそうです。
「この人に連絡を取って!今すぐに。家を出てこの人とこれからやっていく。」
コンビニの領収書の裏に、そう書かれた言葉をお母さんから見せていただきました。
私はそれをしばらく見つめていました。
「ヒロさん、この世に必要のない人間なんていないんだよ。自信を持て!!」
そう心の中でつぶやきました。
彼はすぐにパスポートを取り、ヒロさんが住むフィリピンに4時間かけて会いに行ったのです。
近所に出て行くのにも変装をして、しかも夜中限定の彼が・・・・・・
飛行機の中では10年間引きこもっていたのが嘘のようによくしゃべりました。
おかげで私は飛行機の中で眠ることができませんでした。
「ヒロさんに会った後に高卒認定試験を受けて、その後はフィリピンに留学して、ヒロさんのようになるんだ。」
「青木さん、僕のこの計画をどう思いますか」
「いいんじゃない。」
「それだけですか?」
むきになっていたAさんを思い出します。
熱く熱く、何度も何度も、自分にいい聞かせるように話していたAさんです。
フイリピンに到着して、ゲートを出るとヒロさんが待っていました。その時に突然、しゃがみこんでうなだれたAさん。
しばらく様子を伺っていました。
「ヒロさんは元々僕とは違って頭がいい人だから。」
「IQ70だよ。」「僕はIQいくつですか?」
「90から110ぐらいかな。」
「IQ70はどんな感じですか?」
「通常学級で同級生と勉強しても遅れていき、勉強がわからなくなるような感じ。」
「うーん」
「あの人は素直な性格だったんですよ。だからここまで成長したんだ、僕は偏屈だってみんなから言われている。」
「警察にお世話になったことが多いのになぜか留置場に入らなくて済んでいるのは奇跡だ。」
「正直、僕はどうなんですか?嘘は言わないで、正直なことを言ってください。」
「これで12回目の質問だけど。何度も同じことを君に答えるね。」
「10日前にあったばかりで、まだAさんのことをよく知らないんだ。」
「それだけね。」
話は長くなりますので短縮して。
まあ、あれから色々とありましたが、高卒認定試験に合格後は、遅まきながら日本の大学に行きたかったAさんですが、「同年齢ばかりの日本の大学には怖くていけない」ということで、今はアメリカで英語を勉強しています。
気持ちは下がっていません。
今は昔と違って別人のようだとお母様から伺っています。
このブログが果たす役目はとても大きいのです。
結局、今日は関係ないことを書いてしまいました。
会えない人たちにどのような方法で会えるのかを日々考えています。
何か妙案があれば是非、教えて下さい。
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