百貨店の店内から外に出て、地面にしゃがみ込んだ。
横になりたかったけれど、それは恥ずかしかったので我慢した。
携帯が鳴った。
「◯◯百貨店の外に座ってます。」
そういうのが精一杯やった。
五分もしんうちにスタツフが来た。
「タクシーで帰るよ。」
起こされて待機していたタクシーに乗った。
「病院、アパートどっち?」
「アパート」
目を閉じていても目が回ってているのがわかる。
苦しい。
お母さんのわめき声が聞こえる。
深い深い暗闇の底から母親の叫び声がする。
「誰か 誰か助けてくれ。」
「助けてくれよ。」
「お願いだから助けてくれ。」
目が覚めた。
今が何時なのかわからなかったのでカーテンを開けたら外は暗くなっていた。
人通りもない深夜になっていた。
再び眠りについた。
あくる日気持ちがすっきりとしていたから嬉しかった。
サポートセンターに行く準備をしていたら、携帯が鳴った。
スタッフが僕を気遣う電話だった。
その電話で昨日の記憶が蘇った。
「無理をさせてしまったね。
「もう一度プログラムを考えるよ。」
「いや、今のままでお願いします。」
「これ以上同世代と離されたくたくないんで。」
「もうやなんよ、これ以上離されるのは。」
焦っていた。
とにかく追いつきたい。いや追い抜かしたいんだ同世代を。
だから頑張って自分を変える努力をしてきた。
しかしそれがとても難しい。
誰かが言っていた。
回復にはひきこもっていた年数だけかかるって。
小学校にはあまり行っていなかった。
中学はほとんど行っていない。
高校も中退してそのあと完全に引きこもる。
とすると回復には10年間かかるのか。
今で4年目だから・・・・・・。
はあ大変だ。
スタッフがいったんよ。
もう同世代と並んでいるよ。
あとは追い抜かすだけ。
本当に?
まじかよ。
すでに並んでいるのか。
嬉しかった。
世界で一番僕のことを知るスタッフだから、信用できる。
お世辞なんて一切言わないんよ。
それどころかぐっさと胸に突き刺さる言葉を最近はよく言うぐらいたがらね。
「楽しみなさいよ、今という時を。」
「もっと自分を自由にしてあげなさい。」
「自分を縛っているのはあなた自身なんだから。」
うん?
なんかステージが上がった気がする。
ゲームで言うところのクリアなのか。
「なんで発作が起きたんやろうか。」
「あんた、名古屋駅前の百貨店なんかにいきなり行くからよ。」
「綺麗なお姉さん見かけて発作が起きたんやろ。」
「うううううううう。確かに。」
とてもいい匂いがするお姉さんがおったわ。
しかも脇チラリズム。
「えっ、大統領は小学五年生レベルやったんと違うの。
脇チラって・・・・・・」
急に恥ずかしくなった僕です。
「最初はイオンモールの中にあるライトオンにしておきなさい。」
いくらなんでもそれは勘弁や。
うちにもわかるで、ライトオンの立ち位置。
まあユニクロと言わんかっただけ許したる。
さてと、またアルバイトに戻りますか。
頑張ります。
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