クリスマスの前夜私はフィリピンにいます。
毎年のことで、ここ10年海外でクリスマスを迎えます。
支援している全員クリスマス前に日本に帰国しているか、事情があって帰国できない人たちは台湾や香港、タイなどに移動しています。
ここフィリピンはキリスト教の国ですから何もかもが閉店してしまいます。
昨晩も7時に食事に出ようとしたら車もほとんど走っておらず、あのマクドナルドでさえ閉まっていました。
夕食難民と化した私です。
閉店の音楽が流れ始めたモールで食料を調達しようと歩き回っていました。
いつもは人で溢れかえるモールですが、人がいません。
早めに閉店し帰宅を急ぐ従業員たちの顔はどれも笑顔に溢れています。
家族愛が世界一と言われるほど多くの時間をフィリピンの人たちは家族と一緒に過ごします。
みんなそれぞれプレゼントをかかえて嬉しそうです。
ふと、孤独が私を襲いました。
「あっ、俺一人なんだ。」
今までいたスタッフも今日から年始までお休みです。
あれだけ騒がしかった事務所もガラーンとしています。
モールで楽しそうな笑顔に出会うたびに孤独を感じている私に気づきました。
しかも一人で歩いているなんて私ぐらいしかいない。
ふとひきこもっていた時の感情がよみがえりました。
「あの人かわいそう、一人なんだね。」
すれ違う人たちみんなが俺を哀れみの目で見ている。
一人なのはこの俺だけ。
誰からも相手にされない。
誰も俺の存在に気づかない。
僕の足が急ぎます。
歩き回ることをやめて自室に帰ろうと決心しました。
早く、少しでもはやく自室に帰らないと。
「あっ、見て見て、あの人一人なのが恥ずかしいので走って逃げ出したよ。」
「俺は一人じゃない!!。」
息が荒くなって、胸が締め付けられます。
わあーっと大きな声で叫びたい衝動。
頭の中でたくさんの人の声がします。
「はやく死んだ方がいいんだよ」
「お前は生きている価値がない人間だ」
「お前は誰からも必要とされていない最低の人間だ」
みんなが僕を馬鹿にします。
その場にしゃがみ込み奇声を張り上げる。
30年前の私です。
そんな記憶が一瞬にして蘇ってきた閉店間際のモール。
少し疲れた私は椅子に座ってぼーっとしていました。
携帯がなりました。
「元気ですか?」
「今の時間は誰も外に出ていないんじゃないですか」
長年フイリピンで支援をしていたスタッフからの電話です。
「いやあ、めちゃくちゃ寂しいですよね。」
「散々国を挙げてクリスマスを盛り上げていたのに突然誰もいなくなるんですから。」
「大丈夫ですか」
「いやあ、グッドタイミング」
今までのことを話しました。
「で、今は大丈夫なのですか」
「長椅子に腰掛けてやり過ごしていたよ」
「でもそうなる青木さんだからこんな支援ができるんですよね」
「神様に感謝ですよね」
クリスチャンの彼女がそれらしいことを言ったので思わず笑ってしまいました。
「神様は無駄なことをなさらないお方。」
「あなたがこのような経験をしたことは神様が同じような人たちにお仕えしなさいとあなたを選んでくださった」
「青木さん、そう信じたらあなたの人生は変わります」
30年前、牧師先生が私にそう語りかけてくれました。
Today in the town of David a Savior has been born to you; he is Christ the Lord." Luke 2:11
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