発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

20年間ひきこもった人が就職・結婚・出産 ヒロ

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        はい、おつりね

 

俺の頭の混乱は続き、頭が爆発しそうになったんでサポトーセンターのスタッフに助けを求めた。

「俺は一体何を言いたいんだと思う?」

 

 

「太郎さん(仮名)の事を言っているんでしょ。」

「そうだよ」

「あの人は20年間家族以外の人とは交流をしてこなかったのに、3年間の支援で自立に歩みだした。それじゃあ、あの20年は何だったんだろう」ということを言いたいのでしょ。

 

 

〈サポートセンター名古屋から注釈〉

 

・通常は20年間も家族以外の方との交流がなければ何か しらの精神的な病気になっているケースが多いのです  が、太郎さんにはそれが見られませんでした。

・太郎さんが3年で自立に向けご自身で歩みだされたのは 特別な例と私たちは考えています。

・支援のゴールをどうするかによっても違いますが、一般 的に言って、20年間もひきこもってしまった人の場  合、社会生活が送れるようになるまでには24時間   365日の支援でも最低5年はかかると私たちは見てい ます。

・ひきこもった時期によっても回復には大きな違いが出ま す。小学校から20年間ひきこもったという様なケー  スは私たちでは支援ができないほど難しいです。

・私たちが関わらさせていただくケースは高校中退で20 年間ひきこもってしまった人たちが多いです。

 

 

俺が20年間ひきこもった人の事を書いたら、サポートセンター名古屋に支援の問い合わせがきたらしい。

俺の書き方が誤解を招くような書き方だったので、スタッフの人が書き足してくれました。

 

 

俺とスタッフの会話に戻ります。

「ひきこもっている本人は助けを求めようにも助けてほしいの声が出せない。」

「通常はひきこもっている方のご家族が支援先を探し出して問い合わせをして支援が始ま る」

「太郎さんの場合はおかあさんが20年間なにも行動を起こさなかったのであなたは頭にきているんでしょ」

 

 

「その通り!!」

 

 

「もうヒロさんはわかって見えると思うけれど、お母さんにも自分でインターネットなどを利用して必死に良い情報を探し続けられるお母さんも入れば、そのことができな いおかあさんもいるんだよ。」

 

 

「どうしてという疑問は意味がないね。その事実を受けとめるしかないんだよ」

 

 

「じゃあ、太郎さんは運が悪かっただけなのか」

「太郎さんにあなた色々と聞いたじゃないの太郎さんはなんと言っていたの」

 

 

 

太郎さんが就職が決まったという事で、数年前にフィリピンの青木さんの所に挨拶にきたんだ。

そのときに俺も偶然居合わせたから色々と聞いたんだ。

「太郎さん、お母さんの事うらんでいるでしょう?」

 

 

「昔は恨んでいたけれど、今は何も思っていないな。正直まだ気持ちは整理できていないけれど」

「まあ、今はそれどころじゃないから」

「大きな出来事が3つ重なったんだ」

 

 

「なんすか」

「就職、結婚、妊娠」

「大学時代に出会った女性と結婚する事にした。おなかの中には子どももいる」

 

 

「就職だけでもほんとうにうれしいのに、結婚と子どもも与えられて、生きてて良かったと思っているよ。いっとき人生終わったって思っていたからね」

 

 

 

「50近いおっさんが20代の女性と結婚なんて、考えられなかったけれど、一度の人生残りの時間を精一杯生き抜いてやるって、モチベーションがより高まったんだ」

 

 

 

「母親に対する憎しみはあったよ。でもそんなことよりもっと大きな幸せが目の前に現れたから、過去の事はもうどうでも良いと思えるようになったんだ」

 

 

 

「今までの苦しみとか怒りを全部集めて今は小さな箱の中に入れてしまったんだ」

「今は生まれてくる子どもの為にも後20年は生き抜かないとね。」

 

 

俺は太郎さんとの会話を思い出したら落ち着いたんだ。

この前20年間ひきこもっていた人がサポートセンター名古屋の働きかけで、社会に戻る為に家から外に出たという話をしましたよね。

 

 

その人のケースも太郎さんと似ていたんだ!!

その人の事を次郎さんと言うとします。

次郎さん、就労を開始し始めて日ごとにペースが早くなっていくし、周わりに気を配る事もできる事がわかったし、違う会社との連絡係もしている。

 

 

 

で、急遽サポートセンターは違う部署に次郎さんを移して一般就労に挑戦させてみる事にしたんだって。

スタッフが言うには多分こなせるだろうということ。

 

 

それから先は、本人との話し合いになるらしいけれど、多分大学に進むだろうとの事。

太郎さんと同じ進路を進む。

 

 

次郎さんの事で太郎さんの事を思い出したんだ。

20年間ひきこもっている意味がなかったという事。

だれも当事者の苦しみや悲しみに寄り添わずにただ20年間という時が無駄に流れたという事。

その事に俺は強いいきどおりを感じたんだ。

 

 

俺は小学校から中学までほとんど行けなかった。

希望が見いだせない日々がどれだけ辛いのかわかっているつもりなんだ。

だからこそ、20年間の悲しみが自分の事のように感じてしまうんだ。

 

 

いけねえ、学校行かねえと。

じゃあまた、明日。

大統領は元気です。

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