50代男さん。
彼は30年間自宅にひきこもっていた人。
ほとんど家から出ることもなく、毎日ゲームをしたりテレビを見たりして30年間過ごしてきた。
「6ヶ月間以上家族以外と交流がない。」というのが社会的ひきこもりの定義なんだが、50代男さんは家族ともほぼ会話がなかったと話してくれた。
「ご飯できたよ。」
「お風呂湧いたよ。」
「洗濯もん出しておきな。」
それ以外の会話はなかったらしい。
僕も30年近くひきこもっていたが、50代男さんとは違って、母親とだけは会話があった。
会話といってもこんな感じだ。
「東北で大きな地震があってたくさんの人がなくなったのよ。」と震災の状況を報じているテレビ番組を見て母が話す。
「一人でも多くの人の命が救われて欲しいですね。」と僕が答える。
僕でもこの程度の会話があったのに、50代男さんにはそれすらなかったのだ。
それがどれほどのことなのか、僕には想像もつかなかい。
「友達がいなくて寂しくなかったですか?」
4年前に僕は50代男さんにそう聞いた。
「友達なんて、いない方がいいんですよ。気を使って疲れるだけだから。」と50代男さん。
2年前にMr.Joeに50代男さんがこんなことを聞いた。
「彼女はどうやって作ったんですか?僕でもできますかね。」
それに対するJoeの答えが下記の通り。
1、清潔であること。
シャワーを1日1回はあびましょう。
2、服は毎日着替えましょう。
服はスタッフに選んでもらうのが一番です。
僕たちひきこもりの人たちは、暗い地味な色の服しか着ないから。
3、自分が楽しくないと相手も楽しくないですよ。
映画を見たり、テニスやサーフインとか、いろんなことをちょっとでいいので、できるようにしておけば、それだけ会話もひろがるし、相手とも楽しめる。
4、彼女の為にお金を使うことも必要です。
50代男さんは、とてもケチでした。
いつもお金がもったいないからと言っては、色々なことを我慢していました。
日頃からスタッフたちに擦り込むように教えられてきた成果がMr.Joeに出ていますね。
そんなことがあったからか、50代男さんの態度が変わってきたのです。
「服なんか、そんなもんなんでもいい。着ている服で相手を選ぶなら、そんな女性はどうかしている。」と言っていた50代男さん。
「黙っていても、本当に好きなら思いは通じます。」という自説を説いていた彼です。
とても勘違いしていた彼です。
それを毎日擦り込むように話して、普通に戻した僕たちです。
最近50代男さんがこう言ったのです。
「服を買いたいので、女性のスタッフに一緒に行ってもらって、服を選んで欲しい。」と。
女性スタッフが選んだ服を50代男さんが手にとって、こう聞いたのです。
「この服着たら、女性に好感度ですかね。」って。
その調子です。50代男さん。
僕は早く彼女を作って、50代男さんに「彼女を作るには・・・」と伝授したいものです。
とにかく、頑張ります!!
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