人の話をうまく聞き取れないという特徴が、ぼくにはあります。
耳から入る情報より、目から入る情報の方が頭に入るのです。
ぼくは「ドラゴンボール」というアニメがとても好きです。
というより、ぼくの全てと言ってもいいくらいなアニメです。
人と会うと、必ず「ドラゴンボール」の話題を出します。
サポートセンター代表の青木さんも、「ドラゴンボール」がとても好きなのです。
それで、僕と青木さんが、「ドラゴンボール」の話をしている時に、青木さんは気づいたのです。
僕がその時の描写を正確に覚えていることにです。
そして空想科学小説です。
スタッフで回し読みしたそうです。
スタッフ全員が「ヒロには能力がある。」と理解したそうです。
しかし、実際の僕はと言いいますと、二桁の足し算引き算ができない。
サポートセンターが持っている工場での作業でも、間違いばかりで、他の人の足を引っ張ってばかりでした。
そんな僕を見て、誰もが知的障害児と思ったと思います。
自分の両親でさえ、知的障害の人たちを支援する作業所に、僕を入所させようとしていましたから。
今の僕と16歳の僕とでは別人のようなのです。
さて、この大変な16歳の子どもをどうやって社会に繋げるか。
スタッフたちは、時間をかけてなんども話し合いました。
そして、僕のカルテが作られました。
数人のスタッフたちが、僕に色々なことをさせて、その結果をカルテに記入していきます。
何が苦手で、何ができるのか。
簡単にいえば、そういうことを徹底的に調べていくのです。
そして最初におこなったのは、「楽しいことをする。」でした。
普通でしたら、就労練習やマナー講座の座学などをすると思います。
でも、最初にやってくれたことは「楽しいこと。」
釣りに行ったり、映画を見たり、小旅行に行ったりしました。
狙いは、混乱している僕の頭の中を落ち着かせようということです。
そして、スタッフとの信頼関係を築くことです。
確かに「たのしいこと」をして落ち着きました。
しかし、スタッフとの信頼関係は、そんなに簡単にできるものではありません。
小、中といじめられて、親からも追い立てられていましたから、他人を拒絶することはあっても、受け入れることはまだできなかったですね。
それがようやくでき始めるのは、支援を受けて3年経った頃ですかね。
サポートセンター30年の歴史の中で、もっとも大変だった支援がぼくです。
だから、みなさんのお子さんとは、置かれている状況は違うかもしれません。
でも、同じことがいえます。
「両親との関係がこれ以上悪くならないように、できれば今より良くしよう。」ということが、もっとも最初に大切なことなのです。
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