とても落ち込んだ。
日本にいたことがさらに良くなかった。
フィリピンだったら落ち込んでいる俺を発見したスタッフによって俺はすぐに蘇生されただろう。
しかし、日本では違ったんだ。
俺が日本に帰っているということを聞いて、「久しぶりに会いましょう。」と言ってくださった人がいて、その人に会うために俺は東京に行こうとしたんだ。
名古屋駅に行った。
すごい人だった。
しかも、日本語より中国語の方がたくさん聞こえて来た。
「中国みたいに混んでるな。」
「チケットの購入場所はどこだ」
中国人だけではなく、ロシア人、東欧系、アメリカンと国際色豊かになっていた名古屋だ。
その中には日本のビジネスマンたちも数多くみられたんだ。
「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」と隊列をなして動き回るジャパニーズビジネスマン。
俺は歩みを早めた。
右手に大学生らしき集団を発見した。
すぐに目をそらした。
そらした先には、仲良し高校生の2人組。
みんなが俺を監視している。
俺を傷つけようとその隙を見定めている。
「イソイデ、コノバカラ、ニゲナイト。」
「ヤツラニ、ミツケラレル、ソノマエニ。」
「ゼンソクリョクデ、ニゲロ。」
俺は走った。
「間に合わない。間に合わない。」と独り言を放ちながら走る俺。
俺がヤツラに気づいたということをヤツラに悟られないために。
名古屋駅の外にでた。
とにかく早くここを離れないと。
命の危険を感じた俺は、たち止まらずに走る。
気づいたら、サポートセンターの事務所の玄関前に立っていた。
情けなくて涙がでた。
俺は29歳の俺ではなく、中学生の俺に戻っていた。
事務所を出てから、連絡がないことを心配したスタッフからの電話が鳴り続ける。
出られない。
話す気力がない。
頭の中を恐ろしい言葉たちがとびかう。
「生産性のない者たちはすぐに存在を消去しろ。」
「早く、死ぬんだ。早く。死ね。死ぬしか選択肢は残されていない。」
手が震えた。
心の中で助けを求めた。
「ぼくは死にたくない。」
「僕みたいな人間でも尊い存在なんだ。」
「神様がそうおっしゃってくださっている。」
「助けてください。」
「お願いです。」
「僕は大切なそんざい。」
「死んではいけないよ。」
「死んではいけない。」
「僕は大切な存在なんだよ。」
頭を抱えてその場でうずくまった。
2017年10月27日。
僕はどうしたらいいのかわからなくなっていた。
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