ある20代後半の青年を僕はお世話しています。
部屋を借りたのですが、インターネットが部屋に着くまで、ホテルでの滞在が良いと本人に強く言われたので、部屋の準備が整うまでホテル住まいをしました。
もちろんご両親の了解です。
新しくホテルにチエックインして、ホテルの部屋に移動したら、エアコンのリモコンの効きが悪かったのでチエックしてもらいにフロントに行きました。
そして、青年の部屋に戻り、ノックしたけれど出ません。
トイレに行っているのでしょうか。
しばし待ちます。
呼び鈴を鳴らしました。
返事がないです。
合い鍵であけましたら、はい、部屋にはいません。
顔面蒼白な僕。
腰から下の力が抜けて、その場にしゃがみこんだ僕です。
で、すぐに思い出したんですよ。
一昨年ですかね。
青年さんという方の記事を書きましたよね。
家族への暴力が酷く病院に入院しておられたのですが、退院後どこで支援を受けるかで、僕たちの団体に依頼されたのです。
病院の医師もこのブログを読んだことがあると言ってくださっていたとのことです。
おすすめしてもらったということですかね。
青年さんの状態はとても悪かったです。
数ヶ月間支援をしましたが、残念ながら僕たちでは責任を持って支援をできないということで、ご両親と話し合いました。
具体的には、全く関係ない場所に入り込んで勝手に食事を食べたりするなどして、ご迷惑をおかけするという行為。
そういうことでした。
そんなことを繰り返しますと、外国でも逮捕となりますんで、責任が持てないんです。
すみません、言いたいことは、その青年さんもホテルの部屋から行方不明になってしまったんです。
知的に障害がある方ではなく、アスペルガーとは診断されておられました。
で、現場のスタッフ全員、緊急に青年さんを探しました。
数時間後に青年さんは見つかりました。
泣いていました。
お金を節約するために5,000円のホテルでした。
青木さんは安全の為に25000円のホテルに泊めて欲しいとご家族にお願いしたのですが、却下されました。
でこういうことになったのです。
もう一度、お母さんにお願いして、高いホテルの予約をとり直してもらいました。
金額でどう違うかですって?
はい、5,000円のホテルでは出入り口に従業員は立っていません。
25,000円くらいになりますと、各出入り口に従業員が立っていまして、一人一人チエックをします。
「こういう人が宿泊していますが、少し不安定な状態なので、ホテルから出ようとしましたら、止めて、この番号に電話してください。」というのです。
もちろんスタッフも同じホテルに泊まる必要はありますよ。
でも24時間各出入り口にスタッフがおのおの待機しているなんていうことはできないですからね。
というような同じことが昔あったなと、すぐに思い出したんですよ。
ちなみに、青年さん、日本に帰国しても少し寄り添っていましたが、医療にかかり、劇的に回復したのです。
一体あの奇行はなんだったんでしょうか?
日本でも外国に行く前に1ヶ月間支援をしました。
でも日本では難しいと感じました。
それと本人さんは外国にいきたいということもあったのです。
医師によれば◯◯ではないかということでした。
そのことも昔のブログに書いてあります。
ま、兎にも角にもめでたし、めでたしです。
まてよ、僕たちはフロントにいた。
その間にホテルから外に出ることはできないとすれば館内のどこかにいるはずだ!!
一人のスタッフを玄関で待機させて、僕は従業員に頼んで館内の監視カメラに彼が映っていないかを確かめに行こうとした瞬間、彼が向こうからニコニコしながら歩いてきました。
「どうしたの?心配したよ。」
僕の声が大きかったのでしょうか。
彼は一瞬フリーズしてしまいました。
僕は涙が出てしまいました。
僕には無理ですね。
選手交代です。
下記バーナーのクリックを2つ押してください。
ご協力をお願いします
日本ブログ村に参加しています。
1位でいると新しい人たちが訪問してくれます。
クリックをお願いします。