私たちはひきこもっている人たちの支援をしています。
支援している人の多くが発達障害の2次障害でひきこもっているのです。
小学校から、不登校の人や東京大学大学院を卒業した後にひきこもった人などそれぞれの状況は様々ですが、「自信がなくて人と関わるのが怖い。」ということは共通してあります。
「ひきこもっている子どもをなんとかしたい。」ご両親が子どもの為に動きます。
本人はひきこもっているのですから、本人が自ら動くことはできません。
「僕は自信がなくて、人と関わることが怖いんです。だからひきこもっています。同世代の人たちは随分先に進んでいて、いまさら僕にできることなんて何もないと思っています。」
「僕以外の人は僕の状況を理解できなくて、『甘えているだけだから、力ずくで家から追い出せばいいんだ。』って思っているはずだから、怖くて誰にも助けてと言えない。」
そんなふうに家族の人たちと会話があれば、何も心配はありません。
いま、すぐお近くの保健所やハローワーク、若者サポートステーションを訪ねてください。
良い助言や社会に戻れる支援に繋がれると思います。
でも、彼らは何も話してはくれません。
母親がどんなに親身になって話しかけても無言です。
「どうするつもりなの。もうすぐ30歳になるよ。このままではいけないよ。」
そんなこと、彼らはわかっています。
過ぎ行く日々の時間の中で、どこかで1日一度は自問自答するでしょう。
「このままではだめだ。どうするんだ。」と。
なんとかしたいと思いながらどうしようもできない。
こんな状況を変えてくれる人たちや支援なんかあるはずがない。
もう手遅れなんだ。
30年前の私はそう固く信じていました。
痛い思いをしないで死ぬ方法はないのか?
早く自分の存在を消し去りたい。
なんで生まれてきてしまったんだろう。
みんなから遠く離されてしまった自分。
階下の居間のテレビ音を小さくしてテレビを見ている家族。
家族の笑い声が小さくなった。
そんな家族の自分への気の使いようが、さらに自分を苦しめます。
3月になります。
卒業、進学、就職。
世の中が大きく動きます。
でも自分の時間はいつものように過ぎていく。
インターネット、ゲーム、エロ動画。
何も変わらない日常があるだけ。
「サポートセンター名古屋の青木です。3分ほどお時間よろしいですか?」
今日も私たちは東へ西へと希望を失った人たちの所へ行かさせていただいています。
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