笑うことを忘れてしまった青年への訪問です。
その人の感情に働きかけることがとても大切です。
「青木さん、ちょっといいですか?」
ヒロさんから電話があった。
「スパイはJaneですよね。彼女いつもおいらのことを見ているんですよ。」
「もしかして、俺に気があるのかとアタックしてみようと思ったんですけれどね。しなくてよかったですよ。」
「もしもし、青木さん?Janeで決まりですよね。」
「だれと言ってしまったら、おしまいでしょ。だからシークレットだ。」
「まあ、だれでもいいんですけれどね。あの報告通りですよ。」
「でもですよ。今日大学に行ったら、女生徒達が団結して、おいらの名誉回復のために担当教授に掛け合ってくれたんですよ。」
「すごいと思いませんか?」
「で、ねえ。おいらその時突然昔の嫌な記憶が蘇ったんですよ。」
「ストーカー容疑で警察にご厄介になった時のことですよ。」
「そうしたら、次から次へと昔の嫌な記憶が一度に押し寄せてきたんです。」
「びっくりしましたよ。なんで今なんだって思いましたよ。」
「体が震えて、『ここから早く逃げださないと』って思って授業を抜け出したくなったんです。」
「それで、あんたに迷惑なのはわかっていたけれど何度も電話したんですよ。」
「あんた、お昼はすき家の牛丼並だったんだろ。野菜サラダ二皿つけて!!」
「どこにいたってお天道様はお見通しだ。」
「あっああああ、牛丼くいてえ。」
「今からまた学校に行ってくるよ。」
「それじゃあ、また。」
3分後にまたヒロさんから電話がかかってきました。
「言いたいこと言うの忘れてました。」
「やっぱ、経験ですよね。経験。徹底的に経験値を増やすんだ!!」
「今回のことで俺はまずやらなきゃいけなかったのは、話し合いをするということでした。」
「それをいきなり、『みんなが迷惑するから一緒の行動をしてくれ。』というのではなくてその前にもっと違う話題で仲良くなってから、順番に話すべきだったんですよ。」
「例えば、『二人ともとても仲が良いね。お似合いのカップルだ。羨ましいよ。ほかの生徒達が君たちのことを羨ましくてじっと見ているよ!!』」
「せっかくの美男・美女カップルなのに、おしゃべりしていて目立ってしまってはカッコ悪いよ。僕が次はどこに行くか指示してあげるから。」
「こんな風に言えばよかったんでしょ。」
「はい、俺のアイデアじゃないですよ。友達のKeyのアイデアですよ。」
「青木さんに質問。なんでこんなにすげえ言い方を思いつく人がいれば、俺みたいにでかい声出して相手を威嚇しようとするバカもいるんですかね。」
「Keyさんみたいになりたいんだ。はい、あんな風に言えれば、その場をうまくやり過ごすことができますよ。」
「これからこんな場面が1日の中でもいくつも遭遇するんでしょ。社会というところはそういうところだから。」
「おれ、周りの皆さんとうまくやっていきたいんです。楽しく笑いながら過ごしていきたいんです。」
「それだけが、俺の生きる上での望みです。」
「もう直ぐ学校なんで、また今度です。フィリピン人スタッフはどうですか?」
「日本食なんでも美味しいってめちゃ食いしてんじゃないですか?ほどほどにするように言っておいてくださいよ。」
ヒロさんは明日からはブログが書けそうです。
またよろしくお願いします。
フィリピン人スタッフの底力を日々見せつけられています。
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