やりなおせると言う希望は確かなものではなく、ぼんやりとしたものでした。
時間が経つにつれて、自分が置かれている状況に気付いてきます。
「どう考えたって手遅れだ。」
そう思うと、苛立ちが怒りへと変わり再び暴れてしまいました。
今まで以上の暴れ方に、次の日警察官が僕の家に再び来ました。
「三郎さん、大丈夫ですか、怪我などしていないかな。私は◯◯署の◯◯と言います。心配なので返事だけでもしてもらえないかな。」
僕は突入してきたら包丁で切りつけてそして自分も死のうと考えていました。
父親だけは必ず殺すつもりでした。
「返事がないからね、ご家族の許可をもらってドアを開けるね。」
「僕一人だけ家の中に入ってもいいですか、ダメならダメと言ってください。」
「返事がもらえないから、ゆっくりと部屋の中に入るよ。」
書いていてなんかとても切なくなってきたんでこれ以上は書けません。
短くします。
父親を殺すために部屋を飛び出したら警察官に取り押さえられました。
そして僕は警察署に連行されました。
警察官はとても良い人たちでした。
警察官から訪問してくれていた団体の人をよかったら警察署に来てもらおうかと提案してくれたので、僕は迷わず青木さんを呼んでもらいました。
警察官が話してくれました。
「青木さんは今フィリピンにいるけれど君のことを話したら明後日のチケットが取れるのでしばらく警察署で面倒を見ておいてください。」と言われたけれどどうする?
僕は二日間警察署に泊まることにしました。
青木さんとまさかこんな状況であうとはおもってはいませんでした。
でも今になって思うに、ここから僕の回復が始まったのです。
青木さんはすでに僕の両親とは話し合っていたそうで、僕が青木さんについて行くと言えばそれで全て良しというところでした。
僕はこの人なら僕を見捨てずに最後まで面倒を見てくれると思いましたんでフィリピンに行くよと言われても何の抵抗も感じませんでした。
5年前に僕はフィリピンに旅立ちました。
8年間の引きこもりからの脱出です。
青木さんから「日本で着ていた洋服や使っていたものは全て日本に置いておくこと。」と言われました。
日本から着ていた洋服も下着もフィリピン初日に着替えさせられて、そして靴も新しく買いに行かされて何から何まで新しくされたんです。
たったそれだけのことですが、僕の中にある眠っていた力に火が灯ったような気がしました。
「絶対にやってやる。」
「あいつらを叩き潰してやる。」
「ふざけるな、俺を誰だと思ってるんだ!!」
恐ろしいほどの高揚感が全身を駆け巡っている気がしました。
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