長かった1日が終わった。
ぶっ倒れそうだったんよ。
8,000円のアルバイト料を握りしめて事務所に帰ったんよ。
スタッフさんが「今日は疲れているから終了。部屋に帰って寝なさい。」と言われたんよ。
で、ベッドにぶっ倒れこんでそのまま寝た。
やり通したという充足感とこの先怒られ続けるんやろうなという不安が入り混じっていた僕の頭のなか。
次の日目覚めたらお天道様が頭上高く登っていた。
寝過ごしてしまったんよ。
遅刻した時はすぐにサポートセンターに電話。
「すみません、寝過ごしてしまいました。」
つまらない嘘をついてはいけない、そのままありのままを言うこと。
急いで顔を洗い、歯を磨く。
口臭チエック。鼻毛、耳毛チエック。脇臭チエック。
全身鏡で頭のてっぺんから足のつま先まで見る。
よし。
持ち物チエック。
ハンカチ、テイッシュ、小銭、携帯。
「あっ、充電わすれた。いいや事務所で充電すれば。」
「おはようございます。」失敗した時はちよっと元気がないように振る舞うこと。
「遅れてすみませんでした。」まず失敗を誤ること。
アルバイトを1日入ったら、二日休んで再びアルバイト。
それがサポートセンターの流儀。
その二日間で徹底的に失敗を出して、考える作業をする。
一緒に入ったスタッフが時系列にアルバイトの1日を振り返りホワイトボードに書いていく。
もう一人のスタッフがそれを見つめている。
すでに僕が爆睡している間にスタッフ間どうしで昨日の僕の失敗の経緯を共有しているんだ。
僕は反省文を書かされた。
自分で何を失敗したのかを思い出して書く。
今度から同じ失敗をどうしたらしないのかを考えて書く。
その文章を基にして、もう一人のスタッフが進行役として進めていった。
そうして次は再現フイルムのように失敗した場面をもう一度やってみる。
その作業を何度も何度も繰り返す2日間。
2日後、またアルバイトにはいる。
2度同じ場所でアルバイトはしない。
一緒に作業する人も、作業する場所も違うんだ。
それがサポートセンターの流儀。
今日はどこまでできるんだろうか。
失敗しても大丈夫、すぐにやりなおせるチャンスが巡ってくるから。
失敗しても次は誰も僕がおかしな人間だということを知らないから。
その時はわからなかったけれど、このシステムを考えた人天才だ。
これなら、おかしな動作やおかしな考え方をするスネイクマンの僕でも「大丈夫やっていける」と思えるんだから。
こうして僕は一歩ずつ前に進んでいく。
「あと一歩だけ、前に 進もう」
なんか頭ん中にNHKの「仕事の流儀」のテーマ曲がぐるぐる流れているんよ。
また明日。
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