発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

生活・就労支援としてのFLAPPY WINGS臨時閉店のいきさつ 青木美久

 

f:id:smilehousejapan:20150207102952j:plain

 

 

残念ながら、生活と就労支援の居場所として立ち上げた「FLAPPY WINGS」マニラ店が、昨日臨時閉店に追い込まれるという事態になりました。

一昨日閉店間際にスタッフが突然、一斉にやめると申し出た為です。

 

 

 

その原因は、過酷な労働を強いられていたというわけではなく、日本式経営の細かさに現地スタッフがついていけなかったということです。

 

 

 

フィリピン人と日本人の間には生活様式や慣習に置いて大きな隔たりがあります。

その隔たりは、お互いが歩み寄るしか解決方法がないのです。

 

 

 

その為には、理解し合えるまでに要する時間と、相手へのリスペクトをお互い持っていないといけません。

 

 

 

私は、この10年間住まいをフィリピンに定め、ひたすらフィリピン社会にとけ込む努力をしてきました。

その努力が実り、私たちのスタッフは発達障害の二次障害で苦しむ日本の青少年達の良き理解者として、日々の支援につく事ができるまでになりました。

 

 

 

しかし、そんなスタッフ達でも「生活・就労支援の場」と「実際に利益をあげる場」の両立という大きな課題達成には耐えきれなかったのです。

すべては私の指導が至らなかった為だと思っています。

 

 

 

幸い、一人は翌日、お昼頃出社してくれました。

後の一人は、少し考える時間が欲しいとの事でした。

もう一人は、家庭の事情もあり、退職の時期が重なったということです。

f:id:smilehousejapan:20150207103156j:plain

 

 

 

一昨日閉店後「FLAPPY WINGS」でのスタッフの配置転換を急遽おこない、昨日は1日かけて新しいスタッフ達にお店の運営に関する事を教えました。

そして、昨日はなんとかお店を休む事なく営業できました。

 

 

 

昨日は、金曜日という事もあり、たくさんのお客様にご来店いただき、感謝した次第です。

 

 

 

ある、一人のお客様のことをお伝えします。

新年早々にご主人を亡くされた近所に住むKさんは、話し相手が欲しいという事で、良くご来店くださいます。

 

 

 

唐揚げを1つご注文されて、30分ほどご主人の思い出話を店頭で話された後、満足そうな表情でご帰宅されます。

昨日はKさんのお孫さんという方がご来店されました。

 

 

 

お孫さんが、Kさんが来店するようになったきっかけを話してくださいました。

夫を亡くしてから、何も話さなくなったKさんを心配したご家族が、「気分転換に近くにオープンした食堂(FLAPPY WINGS)の粗品でももらってきたら」と勧めました。

 

 

 

店が大変な混みようの中、暗い表情のKさんを見つけたスタッフが一言「お元気ですか」と話しかけたのです。

その一言がきっかけで、Kさんはご主人をなくされて寂しいという話をしてくださいました

 

 

 

その日は、何も買わずに粗品だけもらって店頭で30分近く話されて帰られました。

次の日から毎日の様に来店されて、唐揚げ1つの注文で30分近くご主人の話をされて帰るという事を繰り返されています。

 

 

 

食が細かったKさんが食べる様になり、顔の表情にも笑顔が見られる様になってきました。

お孫さんが「そんなに唐揚げがおいしいのか?」と聞くと「日本人の店を応援している」という答えが返ってきたのです。

 

 

 

どういう事と聞き返したお孫さんに、Kさんは

「日本人がフィリピンの恵まれない家庭の子どもを助けている。それを応援したくて、毎日お店に行っている」と言ったというのです。

 

 

 

私たちはその言葉に驚いてしまいました。

私たちは、30分間話を聞くことで、Kさんを助けているつもりだったのです。

 

 

 

しかし、Kさんは自分の意志で80才という高齢にも関わらず、不自由な足を引きずる様にしてお店に来られたのは、私たちの働きを応援する為だったのです。

 

 

 

 私は自分の至らなさを恥ずかしく思うのと同時に、心からKさんの思いに感謝しました。

 

 

 

「FLAPPY WINGS」の使命は

1、お金を稼ぐ事です
2、おいしい料理を届ける事です
3、フィリピンの人と心から繋がりあえる場をつくることです。

 

 

これらの事がいずれ、日本人の青少年の「居場所」になると私は考えています。

 
 
 

これからの「FLAPPY WINGS」にわくわくしている私がいます。
 
 
いろいろな出来事が次から次へと起こってきますがどうかご声援をよろしくお願いします。

 

下記バーナーのクリックにご協力をお願いします。

日本ブログ村に参加しています。

にほんブログ村メンタルヘルスブログ発達障害へ