ご本人さんの写真は出せませんって、なんでSさんあんたまで?
日本からお客さんです。
大学に合格したんですけれど、不安から大学でやっていけるかと心配している青年なんですよ。
なんと、スタッフ見習いのSさんが行っていた大学の後輩に当たるんです。
しかも、スタッフ見習いのSさん3ヶ月でその大学行けなくなってやめているし。
だから、そのですね、反面教師と言ったところでしょうか。
青木さんから指令が来て、昼食会をセットしたから、くるようにとの事。
その青年の現在の状況を青木さんから聞いたりして、簡単な打ち合わせをしました。
僕は緊張しましたよ。
だって、俺「程度の悪いアスペ」ですからね。
よけいな事言ってしまうんだろうな。
また、どうせダメだしくらうんだろうなってね。
おっさんに怒られるのはもういやなんす!!
緊張し過ぎで席に着くや否やトイレ行きましたよ。
イケメン兄ちゃんでしたよ。
「なんで、君が不安を感じてしまうの」(ヒロ心の声)
「俺より数百倍かっこいいのに」(ヒロ心の声)
俺はいきなりアニメの話題で切り込んだ。
「アニメ何が好き」
「あまり見ない」
いきなりそう来たか。
はい、終了!!!
次、スタッフ見習いSさんが切り込んだ
「ゲーム何やる」
「あまりしない」
終了、終了。
Sさんさ、おれと同じレベルじゃんか。
おっさんがきりこんだ。
「Sさんは、君と同じ大学に行っていたんだけれど、やめてしまったんだ。どうしてやめたかSさん、話してくれますか」
「まあ簡単に言えば、一人だと感じて、不安が強くなって、行きづらくなって、相談する相手が誰もいなくて、もう限界ってね」
「孤独だとか、一人だとか、感じているのは君だけじゃないからね」
「今、10年前を振り返るに、遊ぶ事がうまくできないとやっぱみんなと一緒にやっていくのは難しいかな」
「でもさ、大学って、高校と違って自由だし、高校ほど窮屈じゃないし、まあ遊ぶことを考えて、休んでも落ち込まない。」
「そうそう、○○駅おりて地上に出たら、角にいいゲーセンがあるんだ。おそこおすすめね」
「ぴっー、Sさん、退場!!」
なんすか、自分の趣味にはまって、いやあ、面白いですな。
というか、内輪で、盛り上がってどないするねん。
俺がしめるか。
「俺、高校中退したんだけれど、もう一度海外でやりなおしたんす。」
「日本にいるときにアルバイトの面接に行ったんだけれど、どこも高卒程度が応募条件なんす。」
「現実を知って、やるしかないと思ったんす」
「高校行ったら友達ができて、なんか青春を取り戻せたみたいに感じて、そうしたらもっと勉強したいなって思って今大学2年生です」
「おれ自殺未遂したけれど、環境変えたら、希望があったんすよ。」
「それが一番言いたい。大学行けなくなって、ダメだと思わないでください。いくらでもやり直し聞くし、楽しい事は山ほどあるからね」
「うまく行かなくなったら、フィリピンに来たっていいんだよ。」
「僕たちいつでも歓迎するよ」
決まった!!
浅田真央の滑りきったあのときのように、俺の心はさわやかだった。
おっさんの審判。
「うん、アスペルガーでも成長するんだ。本人がどういう環境に置かれているかが問題なんだ。本人の問題より、周りの支援者の力量が問われるんだ、うん、うん、そうだ、そうなんだ」
おっさん、一人の世界に入っちまった。
こうなると青木劇場は長いからね。
「すごいよ、十分こなしたよ」
「ヒロさんは成長しているんだ。」
「俺の代わりもできるんじゃないのか」
「可能性を信じるんだ」
「青木さん、すみません、俺この後、大学行かなきゃ行けないんで、これで失礼します。よろしいでしょうか」
「あっあ、ありがとうね。凄いな、できたんだ。できるんだ,,,,」
独り言を延々としゃべり続ける、おっさんを残して俺は通常モードに戻った。
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