遺書を書き終わり、サポートセンターに電話を入れました。
「おなかの調子がどうもよくないので、明日はお休みします。」
「大丈夫?薬を買って持っていってあげるから、どんな風におなかが痛いのか教えて」
このときはその言葉に思わず涙がこぼれそうになりました。
ほんとうに、こんな「ゴミ」にあたたかな気持ちを与え続けてくださったこと、本当に忘れません。
僕は、自分の貯金通帳に残高があることを突然思い出しました。
最後なんだから少しは、人のお役に立って死のうと思ったんです。
全額を引き出そうとしたら中途半端に小さいお金が通帳に残ってしまいました。
死ぬのに、細かなお金が残っていることを気にしている自分がバカみたいでした。
「この20万円をフィリピンの貧しい子ども達の為に使ってください。」
封筒の前面にそう書きました。
朝、目がさめました。
もちろん寝付きは悪かったです。
死への身支度をしました。
部屋をチエックしました。
どういうわけか、コンセントがちゃんとつながっていなくて、漏電してそこが出火場所となりアパート全焼ということが頭をよぎりました。
部屋のコンセントをすべて抜き去りました。
冷蔵庫に腐ってしまう食料品があることを思い出しました。
燃えるゴミに出しました。
冷蔵庫が汚かったので、死んだ後に、「やっぱりこいつはきたな好き」と思われたくなかったので、冷蔵庫を徹底的にきれいにしたら、お昼過ぎになってしまいました。
「ドンドン」と誰かが階段を上がってくる音がしました。
こんな時間に来るのは、サポートセンターで支援を受けている他の連中しかいません。
慌てて、布団を出して寝ました。
遺書も募金も隠しました。
「おい、ヒロ、○○だけど、スタッフの人に頼まれて、薬持ってきたよ。ドア開けてくれ。」
「ごめん、ちよっと開けられない。」
「はあ、なんで?」
「どうもちびったみたいで、大変なことになっている。」
「おまえ、やっぱりバカだね。」
「ドアノブにかけておくから、おれ昼飯前に来たから帰るは、お大事に。」
(まだ続きます。長くてごめんなさい)
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