発達障害な僕たちから2

発達障害と診断され、2次障害でひきこもった東大、青木、シンゴと50代男Aとスタッフ吉村が社会復帰目指す日常を綴りながら支援についても書いていきます。

性的逸脱行動がある人への支援。もっとも困るのは「恋愛」です。ヒロ

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初めてのアルバイト16歳。2005年

 

 

Aさんを自宅に送ったあとで、Aさんのご両親と話し合った。

おいらも同席した。

 

 

その席で初めてAさんの過去の性的逸脱行動や性的嗜好を知った。

 

 

「今まで話さなくて申し訳ありませんでした。話すと、支援が受けられないと思いまして黙っていました。今まで、いくつかの団体に支援をお願いしたのですが、やはりどこからも断れてしまいましたので。」とお母さんは話された。

 

 

青木さんは、今まで関わってきた人たちをみて、「ひきこもっている人の多くは、発達障害の二次障害ではないか

」と考えています。

 

 

まさに、僕がそうです。

で、そんな僕が1番怖い存在は、やはり同世代の女性です。

僕が1番関心がある同世代の女性たちから、その存在すら忌み嫌われていた僕です。

そのことで「全てがアウトになった。」と僕は考えてしまいましたね。

 

 

ですから、僕は同世代の女性の存在を考えないことにしていました。

そうしますと必然的に、年上か年下の女性となります。

 

 

10歳、20歳も年齢が上の女性だけを恋愛の対象にしたりする人が、このサポートセンターで出会った人の中には数人いました。

 

 

その逆に、幼稚園児や小、中学生などの年下の女性しか関心が持てなくなる人もいました。

彼らのいいぶんは決まっていました。

「自分の好きなようにできる相手だから。」です。

 

 

その言い分は僕にはわかりました。

でもそれは間違っているとぼくは思っていました。

「だったら、お前の恋愛対象は?」

 

「はい、ゲームの中の登場人物が恋愛の対象でした。」

「気持ち悪いなお前。」

「はい、今になって僕もそう思います。」

 

 

僕たち程度の悪いアスペルガーな人たちにとっては「恋愛」がもっとも難しいことなのです。

 

 

働いたり、友達と交流したりすることとは別世界のような難しさがあります。

経験者のおいらが自信を持ってそう言いますよ。

 

 

Aさんのご両親のお話が終わったあと、青木さんは目をつぶって考えていた。

そして、「ちょっと電話をさせてください。」と言って、家の外に出た。

帰りが遅いなと思ったら、随分遠くまで出かけて話していた。

 

 

「当事者に万が一聞かれたら、困るから。」だとのことでした。

あとでなんの話をしていたのかを青木さんに聞いたら、「他のスタッフに意見を求めていた。」とのことでした。

 

 

それほど、僕たちがご両親から聞いた話は驚きだったんです。

 

 

まあ、それ以降、俺が知るだけでももっと驚く当事者さんの話はありましたけれど、そんなことは絶対に書いてはいけないので書きません。

 

 

いやいや、「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!!」

すみません、ただ書きたかっただけです。

 

 

また明日。

 

 

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性的逸脱行動がある人への支援 2 ヒロ

f:id:smilehousejapan:20180806135502j:plain      2010年くらいかな。英語漬けの日々の1コマ

 

 

 

Aさんの事情聴取は3時間にも及んだ。

おいらは近くの喫茶店で時間を潰していた。

 

 

 

警察署から出てきたAさんは混乱していた。

青木さんの運転する車でサポートセンターに戻った。

 

 

会議室で僕とAさんと青木さんで話し合った。

 

 

「Aさん、ヒロさんに今日のことを報告できる範囲で話してもらえますか。」

「Aさんは自分が正しいと思っているでしょう。ヒロさんにもAさんの考えを教えてください。」と青木さんは言った。

 

 

当時のことを思い出して書いています。

僕自身はっきりとしたことはあまり覚えていない。

 

 

「僕は家からサポートセンターに来る間の電車内で、Bさんを見かけました。」

「一目惚れっていうやつだと思います。」

「それで、頭の中がBさんのことでいっぱいになっていきました。」

 

 

「電車に乗っている間、いつもBさんを見ていた。」

「それから、Bさんのあとをつけていくことにしました。」

 

 

「今日警察に捕まったのは、Bさんが働いている会社の敷地内に無断で侵入したからです。」

「これからは無断では侵入はしません。」

 

 

最初はこんな感じで話していたと思います。

「ヒロさんはどう思いますか?」と青木さんから言われたので 「BさんはAさんのことをどう思っていると思いますか。」と俺は彼に聞いた。

 

 

そうしたら急ににニコニコしだして「そりゃあ、僕のことを好きでしょ。」

「どうしてそう思うの」とおいらが聞いた。

 

 

「僕が見ていることを意識しているから。

「Bさんとは何か話したことはあるんですか?」と聞いたら「話さなくても気持ちは通じ合っている」と言った。

 

 

俺は驚いた。

どうしてこんな思い込みをするんだ。

ちなみにAさんはアスペルガーと診断されていました。

 

 

「Bさんは Aさんのことを好きだということですね。」と再び聞いたんだ。

「Yes」とAさんがなぜか英語で答えたことだけはよく覚えている。

なんか「心ここにあらず。」という感じだったな。

 

 

「じゃあなんでBさんはAさんを警察に通報したの?」

「違いますよ。Bさんじゃなくて、会社の連中が警察に通報したんだ。」

 

 

「Bさんからもはっきりと『つきまとわれて怖いからやめてほしい。』との発言があったんだけれど。」と青木さんが言った。

 

「だから、なんども言いますけれど、Bさんから直接話を聞かない限り信じられないですよ。」

「会社の連中は嫉妬心で僕を警察に通報したんだ。」

 

 

と、突然立ち上がって部屋の中をぐるぐる歩き回り始めた。

 

 

途中で、椅子を蹴っ飛ばしたり、唾を室内に吐いたりし、声を出したりもした。

 

 

しばらくして、落ち着いたAさんが言った。

「青木さん、僕の恋の邪魔をしないでくれますか。」

「それと明日から支援センターにはきませんので、よろしくお願いします。」

 

 

「帰っていいですか?」Aさんが聞いたので「自宅まで送っていくよ。」と青木さんが言った。

 

 

「ヒロさんも一緒してくれないかな」と青木さんから言われた。

 

 

今の時間だけでもおいらはとても気分が滅入っているのに、まだ解放されないのか。

 

 

はああああ。

こりゃあ、大変だな。

 

 

まだあと3回ぐらいは続きます。

多分。

 

 

 

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性的逸脱行動がある人への支援 ヒロ

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「ヒロさん、今しがたご相談の電話があったんだけれど。ご相談されたお母様があなたと話したいそうです。」

 

 

簡単に相談内容を言うと、「性的逸脱行為」。

これ以上はプライバシーの関係でお話できません。

 

 

なんでもそのご両親は、このブログに出会われて、そこで書かれている内容が、お子さんとそっくりなので、ぜひ支援をお願いしたいとご相談の電話をかけてこられました。

 

 

確か3人くらいの人が、性的逸脱の内容を書いていましたね。

俺もそんな内容を書いていましたかね。

 

 

他の人たちのことを細かく書くことはご本人の承諾がない限りできません。

ですから、一般的な事やおいらの実体験を書いていきます。

 

 

サポートセンターは個別支援です。

随分昔は集団支援をしていたそうです。

でも青木さんが、支援のやり方を変えました。

 

 

色々な理由がそこにはあったそうです。

でも、もっとも大きな理由は下記の2つです。

異性関係の問題とより充実した支援のためです。

 

 

男性と女性が一緒に支援をしたら、色々な問題が起きたので、個別支援に切り替えたのです。

また、性的逸脱行為などの問題は個別で集中的にその人にあった支援計画が必要だったからです。

 

 

サポートセンターを利用する人たちのほとんどは性的に幼いです。

 

 

そして、やはり思い込みがとてもとても強かったり、認知の歪みが強い人たちが多いのです。

なりより知識も体験も同世代に比べて極端に少ないのです。

 

 

ですから、年齢は30代でも中身は小学生レベルの人みたいな感じです。

 

 

それが極端に現れるのが、異性との関係です。

おいらも性的逸脱行動をした人たちとこのサポートセンターで交流がありましたよ。

 

 

 

30代の男性をAさんとします(設定を変えてご本人にも了解をとってあります。)

時間に正確なAさんがその日はサポートセンターの開始時間に遅刻した。

心配していたスタッフに自宅のお母さんから電話があった。

 

 

Aさんが女性を付け回して、その事で警察署で事情を聞かれている。

青木さんの判断で、青木さんとおいらだけが署に行った。

なんでおいら?

はい、いつかは俺がと思われていましたからね。

 

 

 

先方の上司の方もみえたので、その場で謝罪し後日改めてご本人へ謝罪の訪問をさせていただきたいと言った。

 

 

こんなこともサポートセンターのやるべきことなのです。

はい、おいらも随分お世話になりましたね。

 

 

警察署で色々とAさんとの関係を聞かれたり、Aさん自身のことも根掘り葉掘り聞かれた。

 

 

後日警察署から通知が行くので待っていなさいとのことでした。

まあ今回は先方が理解ある方でしたので、それ以降は訴えられたりはありませんでした。

 

 

 

そのようにもっていった青木さんの手腕は大きい。

といっても誠心誠意頭を下げるだけだけど。

元当事者のおいらはその姿を見ていますからね。

 

 

 

さて、書くスペースがなくなってきました。

この後どうなったかは、また明日です。

 

 

性的逸脱行動でのご相談は7月に入って、突然増えます。

そしてお盆明けくらいまで、例年ご相談が続きます。

 

 

まあ暑くて、女性も薄着になりまして、僕らのようなタイプの人たちにとっては大変な季節なわけでして。

 

 

それで、ご家族も息子さんの異変に何か気づかれるのでしょうかね。

 

 

 

また明日です。

 

 

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さようなら〈50代男さん〉。ヒロ

 

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  2011年ダイビング免許を取るための講習会。俺21才。

 

 

 

隣室にいる50代男さんに話をしようと扉の前に立ったら、中から話し声が聞こえた。

 

 

「本当にありがたかったな。楽しかったな。」

「良い思い出ができたよ。感謝しないといけないな。」

「それで、ジ・エンド。もう夢は終わったんだからな。」

 

 

聞いてて辛くなったので思わず扉を開けた。

「あのう」と言う僕の声にかぶせるように「今から英会話教室の解約に行きますので失礼します。」と彼が言った。

 

 

ぼくは慌てて「不安が強いので、やり直すのがこわいのではないですか」と聞いた。

 

 

「怖いですよ。何もかもが怖い。知らないことばかりで、どれだけやれば良いのかさえわからない。先が見えない怖さ。あなたにはわかりますか?」と言って、玄関に移動した。

 

 

「長い間、ほとんうにありがとうございました。」

「他のスタッフのみなさんにもよろしくお伝えください。」と言うと、体の前で両手を合わせて、軽くお辞儀をされた。

そして彼は帰って行った。

 

 

すれ違いにスタバに行っていたスタッフが帰って来た。

「彼、なんて言っていたの?」とスタッフ。

 

 

「何から何まで怖いって。キリがないからもう諦めたって。」

「ヒロさんは何か話したの。」

「青木さんと打ち合わせをして、彼に話そうと部屋に行ったら、あちらから一方的に話されて、おしまいです。」

 

 

「今、玄関で出会ったので、少しお話ししましょうと言ったら、首を横に振って出て行ったわ。彼にコーヒー フラペチーノも渡すことができなかった。」

 

 

 

俺は手渡された、ホイップ多めの抹茶 クリーム フラペチーノを喉に流し込んだ。

 

 

「どうしようか?」

「ヒロさんはどう思うの」

俺にそんな質問をしてくれたのでとても嬉しかった。

 

 

「後で、彼の家に行きますか。それとも明日にしますか。」

「メールを今送っておきますか。それとも電話をかけますか。」

「どちらにしても、今は興奮はしているでしょうね。」

 

 

しばし考えていたスタッフが決断した。

しかし、スタッフがかけた電話には出ない。

30分後、1時間後、2時間後。

 

 

 

そして日にちは流れて2週間たった今。

彼が使っていた事務機器マシーンは埃が溜まりかけている。

 

 

5年間頑張って来た彼だが、ここまでなのか。

5年前と今では別人の様に変わった彼だけれど、それだげではダメなんだ。

30年という空白の時間を埋めるにはまだ足りないのだ。

 

 

きっとそうに違いない。

 

 

 

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他者に責任転嫁するより自分が変わった方が早いし楽です。ヒロ

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「ただいま当機は、離陸許可書を待っております。

今しばらくお待ちください。」

と、青木さんの携帯から飛行機の機内アナウンスが聞こえた。

 

 

「青木さん、そちらは雨降っていますか?」

「降っているね。」

「じゃあ、1時間は遅れますね。」

 

 

「もっと突っ込んで話し合いましょうよ。」

 

 

断っておくが、途中から「ヒロさん、英語での会話にしよう」とツルピカから提案があった。

ここで、ツルピカの英語を再現することは避けたい。

 

 

誰だってプライドというものがあり、それを尊重したいのです。

ですから、おいらの下手くそ日本語訳で俺たちの会話を再現します。

 

 

「うーん。」と俺は唸った。

「今でしょ。今。」

「鉄は熱いうちに打て。」

 

 

「だから、今〈50代男さん〉と面と向かって話す必要があるんじゃないですか?」

「時間が経てばたつほど、諦める作業に入ってしまい、もう再び上昇するということができなくなるんでしょ。」

 

 

「俺でよければ彼と話しますよ。」

「まあ、スタッフがいいんでしょうがね」

 

 

 

『もういいです。』というのは、〈50代男さん〉の本心かな ?

 

 

「違いますね。不安が強くて怖気付いたんですよ。」

「みんなそうじゃないですか。」

「では、どのように話しかければいいのかな?」

 

 

「あのですね、もしかして、不安なのではないですか?」

「英語を一生懸命やったけど、何年やっても話せないと思っていませんか?」

「フィリピンも結局日本と同じで、誰とも関わりがもてない。とか。」

 

 

「そうしたら、次はそれとは違う理由を話しますね。」

「やらなくても良い理由を話します。」

「病気とか、家族の面倒をみないといけないとか、年だからとか。」

 

 

「で、その話題にはお付き合いしないでいいですね。」

「そう、付き合ってもらったら、もらったで〈50代男さん〉も困ってしまうよね。」

 

 

「で、しばし沈黙ですか。」

「そうだな、沈黙するな。」

 

 

「結局思うんですけれど、『背中を押してもらいたい。』じゃないですか。」

「そうだろうな。」

 

 

「『僕、大丈夫ですかね。』の再確認ですよね。」

「僕もそう思うな。」

 

 

「30年ですからね。」

「俺が生まれる前からひきこもり。」

「家族以外とは誰とも会ってもいない。」

 

 

 

「信じられないですよ。30年間部屋に閉じこもっていたなんて。」

 

 

「はあ〜。」

「なんで?」

「どうして?の世界ですよね。」

 

 

 

「ため息ついても意味がないので、これでいいですよね。」

「うーん。」

 

 

「あんまり長く待たせると、余計不安になりますよ。」

「あれを言った方が良いかな。ヒロさんどう思う?」

 

 

「あなたが諦めない限り、僕たちは24時間365日、あなたが自立できるまでより添い続けます。」って言った方が良いだろうな。

 

 

「それは、僕が言っても説得力ないですよ。」

「そうだな。」

「青木さんが日本に帰ってきてからにしましょう。」

「それまでに前向きになってくれれば良いのですが。」

 

 

「青木さんと話がしたいといいだされるとは思います。」

「フライトは2時間ですよね。」

「機内アナウンスは間も無く離陸と言っていますね。」

 

「では今から3時間後なら繋がると思いますと言っておきます。」

 

 

そう言って俺は電話を切った。

最近のインターネット通信は素晴らしいな。

すぐ近くで話しているように聞こえるから。

 

 

さて、決戦の時は来た。

いつものお願いいたします。

 

www.youtube.com

 

それでは隣室に行ってまいります。

 

 

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30年間ひきこもった50代男さん、諦めたって。もういいんだって。ヒロ

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ギーガッチャン。

タイムレコーダーが時を刻んだ。

そして彼は後ろを振り向いて、僕たちに頭を下げた。

 

 

〈50代男さん〉が日々の仕事を終えて帰宅するのだ。

玄関先で「50代男さん」をお見送りしたスタッフと俺。

 

 

 

彼は俺たちを見ずに、視線を落としたまま小さな声で何かを話した。

「あの・・・・・・」

消え入るような声だった。

 

 

「どうされたの」とスタッフが聞く。

「・・・・・・」

しばし沈黙。

 

 

「今まで色々とお世話になりました。今日で最後にしたいと思います。」

「・・・・・・」

泣いていて言葉にならない。

 

 

これが慟哭というのか。

確か、工藤静香が歌っていたな。

 

 

「聞けよ。いやよ。聞けよ」このくだりがなんか好きだった。

 

 

そんなことに思いを巡らせていたら、スタッフに腕を掴まれて言われた。

「ちよっとスタバに行って、コーヒー フラペチーノ買ってきて。」

 

 

「スタッフ全員分ですか?」

「あのう、一応他のスタッフの好みも聞いた方が良いと思いますよ。」

 

 

「こちらで勝手にこうだと決めつけるのは、いくらスタッフだからといても、サポートセンターの流儀に反しているのではないでしょうか?」

 

 

 

「はっ?」

 

 

 

「う?」

 

 

 

「なんか俺間違った事言いましたか?」

 

 

 

「いいわ、お留守番していてちょうだい。」

「私が買いに行くわ。」

 

 

 

「俺は、抹茶 クリーム フラペチーノで。ホイップ多めで。」

 

 

「はっ!?」

 

 

スタッフはスナイパーのような目をしていた。

 

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あとで教えてもらってわかった。

これが、これがていどの悪いアスペな俺の「KY」でございます。

 

 

フッー。

♩〜「どうしたんだ。hey hey baby バッテリーはビンビンだぜ」

清志郎が俺に歌いかけてきた。

 

 

そうだ、ツルピカ丼に聞くんだ。

解決方法を。

 

 

「もしもし、青木さんですか。緊急事態発生です。〈50代男さん〉、やめるって泣きながらい言っています。どうすれば良いですか、指示をください。」

 

 

「スタッフのAさんですか、なんかスタバのなんとかが飲みたいらしくて、スタバに行きましたよ。それで俺がお留守番です。」

 

 

「はい、はい。わかりました。青木さんもっとゆっくりと言ってください、覚えるために書いているんですから!!」

「あの、今青木さんと、教えてもらった会話のやり取りの練習をしてもいいですか」

 

 

 

「あ、そうですか今から飛行機に乗るんですね。では機内でお願いします。」

「あなたも、俺がちゃんと話せるかどうか心配でしょ。今から2時間結果がどうかとやきもきするより練習しましょう。」

 

 

 

そうツルピカを説得して俺は練習をした。

 

 

50代男さんの一大事。

俺は救世主だ。

彼の手をしっかりと握り、一気に地獄の底から引き上げてやる。

 

 

気を解放しろ!!

鼻息荒く、俺は隣の部屋に突撃した。

 

 

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僕だけでなく、東大生には発達障害が多いかもしれない。 東大

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   英語学校で入校手続きをしている僕です。2013年

 

 

小学校の時は友達がたくさんいました。

彼らと、釣りをしたり、野山を駆け回っていた記憶があります。

 

 

中学、高校と進むに連れて友達の数は減っていきます。

友達といっても、色々なことを話し合えるような間柄でもなかったので、そのような関係を友達と呼んでいいのか迷いますが。

 

 

大学ではいませんでした。

でも孤独は感じませんでした。

なぜだろう?

 

 

今になって思うのですが、友達と楽しく過ごしたという経験がないので、友達がいる喜びを知らなかったのだと思います。

 

 

いなければいなくて結構。

多分。

 

 

また、僕自身好きな音楽の事や博物館、歴史の事に1人で思いを巡らせているだけで幸せでもありました。

 

 

 

自分は大勢の人の中にいることがとても苦手でもありました。

必要がない限り他者と交流することはありませんでした。

大学の授業が終わると一目散に家に帰っていましたね。

 

 

 

アルバイトは経験がありませんでした。

アルバイトをしようとも思ったことはありません。

なんだか面倒くさいと思っていましたから。

 

 

 

あの時代、多くの若い人たちはお金を貯めて、中古でもいいので車を買う夢を持っていました。

車を買って、彼女を助手席に乗せたい。

 

 

雑誌の記事のタイトルによく使われていましたね。

「彼女が助手席に乗りたくなる車はこれだ!!」

 

 

 

僕も「ホットドッグプレス」や「ポパイ」などの若者に人気の雑誌を時々、生協で立ち読みしたりしていました。

 

 

一応、世間と僕がどれだけずれているのかを確かめておきたいと感じたからです。

今だまだ見ぬ世界を覗きたかったという気持ちも強かったです。

 

 

「女の子にもてる本」「もてる男に大変身する本」

確か、こんなタイトルが表紙をよく飾ってありましたね。

こんな僕でも女性には関心がありましたから。

 

 

しかし、特集の中身を見ても、気持ちが落ち込むだけです。

結局いつも手にとってはパラパラと捲るだけでした。

 

 

生協に比べて都内の本屋で立ち読みすることはとても敷居が高かったのです。

僕には自信がありませんでした。

 

 

服装、髪型、体型(身長がとても低いのです)、全てにおいていけていない僕です。

 

 

そんな僕が、今時の若者雑誌を読んでいるのを他の誰かが「あんないけていない人が、なんとかしたいって思って読んでいるんだ。」と僕の事を思っているに違いないと想像して怖くなるからです。

 

 

 

その点、東大の生協は安心です。

僕みたいな、いや、僕以上ににおかしな格好の人が普通にキャンパスに溢れていましたから。

 

 

今思うんです。

東大生には発達障害の人が多いかもしれないってね。

 

 

 

まあそんな感じの大学生活でした。

 

 

 

今になって思います。

なんとも侘しい青春時代。

はあ、今から戻ってやり直せるならば、やり直したいですね。

 

 

57歳の僕がそう思うのです。

ひきこもって時間を無駄にしないで欲しいです。

 

 

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